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つなぐBIMシンポジウム 2018.08.03 BIM Player実像について by Yoshiyuki Minagawa

つなぐBIMシンポジウム BIM Player の実像について …yashirolab.iis.u-tokyo.ac.jp/files/rc90symposium20180803...BIM」の「I」(Information)が抜け落ちている現状

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つなぐBIMシンポジウム 2018.08.03

BIM Playerの実像について

by Yoshiyuki Minagawa

Agenda• MYSELF

• BIM Playerとは

• BIMの強み

• BIMの過渡期

• BIMの課題

• BIMの今後

• REVIEW

つなぐBIMシンポジウム BIM Playerの実像について

MYSELF

*1 Block 37 Redevelopment (Chicago) *2 Richmond Olympic Oval (British Columbia) *3 Mt. Fuji World Heritage Center (Sizuoka) *4 Shimbashi Project (Tokyo)

Yoshiyuki Minagawa(皆川毅之)

<Education>- 2003.01 ~ 2008.05 Oklahoma State University (Oklahoma)*1 専攻:建築学 副専攻:建築史

<Work>- 2008.06 ~ 2014.10 CANNON DESIGN (New York)*2 米系組織設計事務所

- 2014.11 ~ 2016.04 坂茂建築設計 (Tokyo)*3 日系アトリエ設計事務所

- 2016.05 ~ 2018.04 大成建設 (Tokyo)*4 日系ゼネコン・設計部

- 2018.05 ~ WeWork / PxWe (Tokyo) 外資系不動産会社・設計部

Yoshiyuki Minagawa(皆川毅之)

<Education>- 2003.01 ~ 2008.05 Oklahoma State University (Oklahoma)*1 専攻:建築学 副専攻:建築史

<Work>- 2008.06 ~ 2014.10 CANNON DESIGN (New York)*2 米系組織設計事務所

- 2014.11 ~ 2016.04 坂茂建築設計 (Tokyo)*3 日系アトリエ設計事務所

- 2016.05 ~ 2018.04 大成建設 (Tokyo)*4 日系ゼネコン・設計部

- 2018.05 ~ WeWork / PxWe (Tokyo) 外資系不動産会社・設計部

Employee: 1500 People +α

Service: Architecture/ Engineer/ Interior Design

Master Planning/ Workplace Strategy

Advisory + Sustainability Services

Location: 20 Offices +α (HQ: Buffalo)

BIMの経験 @ CANNONDESIGN・2008年入社当初は、病院の増改築の案件をCADとSketchUpとExcelを使って、基本計画・基本設計・実施設計を担当

・2009年頃からBIM(Revit)の研修を定期受講 → NYC市内のリノベーションの病院案件をRevitにて製図

・2010年頃からPPP(公民連携プロジェクト)を、社内4拠点のメンバーにてワークシェア・クラウドを用いて設計担当

・案件が大きくなりファイルデータ増大・Revitのクラッシュ多発 → 情報インフラとデータバックアップの大切さを痛感

・2010年前後からソフトフェア・クラウドネットワーク・サーバー増設・人材育成などに会社として巨額の投資を行う

・情報インフラと人材育成が整うと、BIMでの設計プロセスが飛躍的に向上

・BIMでの設計プロセスを継続する事で、BIMの特性を理解し、様々なBIMでの設計方法を習得(集計表・リンク・Purge等)

出典:ARCHITECTUAL RECORD

BIM Playerとは

企画 設計 施工 運用

建築

構造 設備

M I

G

建築

構造 設備

M I

GFF F

O

出典:RC-90 研究会 “つなぐ BIM” シンポジウム企画書

意匠

構造

設備

BIMの特性を理解し意匠・構造・設備の

三位一体の設計を実現することで、

設計プロセスの効率を向上させ、

より良い建築の設計を目指す

設備MEP

構造Structure

意匠Architecture

BIM

BIM Playerの役割

出典:RC-90 研究会 “つなぐ BIM” シンポジウム企画書

設計プロセスの初期段階から

施工・運営・FMなどの

各フェーズごとで

同一情報管理が可能

BIMの強み 同一情報管理

BIMの強み 互換性

単なる建築ソフトフェアではなく、

様々な情報・拡張子に変換できる

プラットフォームとしてのBIM

各種建築ソフトフェアや

プログラミングとの互換性もよい

EX) 意匠設計 / 構造設計 / 設備設計 /

レンダリング / 環境シミュレーション /

面積表 / 仕上表 / FM・CMツール

出典:BIM Software Guide

ガラケー スマートフォン

CADからBIMへの過渡期 ≒ ガラケーからスマートフォンへの過渡期

BIMの過渡期

スマートフォンを使い出したら、なかなかガラケーには戻れない

一度スマートフォンの操作方法に慣れてしまえば、とても使いやすく便利!

BIMを使い出したら、なかなかCADには戻れない

一度BIMの操作方法に慣れてしまえば、BIMでの設計は使いやすく便利!

様々なソフトフェアとの互換性がよく、プラットフォームとしての利便性のよさ

VR・3Dスキャン・AIなど、これから先のテクノロジーとの転用もしやすい

1: 実際に触って・使うことで、BIMの特性と利便性を実感する

2: BIMでの設計作業をお試しで始められる環境づくりの大切さ

CAD BIM

BIMの課題 「構造」と「設備」のBIM普及

意匠

構造

設備

「構造」と「設備」のBIM普及の必要性

欧米では構造設計と設備設計も

意匠設計と同等以上に

BIMで設計業務を行っている構造

設備

設備MEP

構造Structure

意匠Architecture

BIM

「BIM」の「I」(Information)が抜け落ちている現状

単なる三次元のモデルツールになっている

⇒BIMの特性・集計表を活かしきれていない・・・

EX)・仕上表の活用

・面積表の活用

BIMの課題 「BIM」から「BIM」へ B I M

↑ドア仕上情報

出典:BIM OJT発表

B I M

←部屋仕上情報

BIMの課題 「BIM」から「BIM」へ

「BIM」の「I」(Information)が抜け落ちている現状

単なる三次元のモデルツールになっている

⇒BIMの特性・集計表を活かしきれていない・・・

EX)・仕上表の活用

・面積表の活用

ただ単にBIMに正確な情報入力することが、

使いやすいBIMモデルとは限らない

BIMの課題 Work Sharingとチーム内BIM理解度

チームで建築構成に合わせてWork Sharing

建築・外装・屋上/地下・外構・構造等

⇒構造VE提案のために構造モデルの構築 構造モデル

プロジェクトごとに異なる必要情報を、

初期段階で整理し、チーム内共有の大切さ

BIMマネージャーはチームメンバー内の

BIM能力と理解度を把握し、的確に管理していく

適材適所の情報入力

⇒プロジェクトに合わせたBIMの設定の重要性

ベテラン:BIM (NOT GOOD) / 建築設計 (GOOD)

新人:BIM (GOOD) / 建築設計 (NOT GOOD)

BIMの今後 職場でのBIMメンター制度の提唱

職歴の違う人同士のペアリングを行い、

新人はBIMや3Dモデリングの面でリードし、

ベテランは設計工程や詳細図等を教え、

お互いの苦手分野を補いながら、

BIM・建築設計のスキルを伸ばしていく

中堅社員が橋渡役なると、BIMでの設計環境が

整っていき、Work Sharingに移行していける

メンター制度 ≠ 分業制度

このメンター制度は分業制ではなく、

お互いの建築設計のプロセスを共有して、

テクノロジーを用いて、21世紀の建築設計の

プロセスを確立していく

ベテラン:BIM (NOT GOOD) / 建築設計 (GOOD)

新人:BIM (GOOD) / 建築設計 (NOT GOOD)

BIMの今後 職場でのBIMメンター制度の提唱

職歴の違う人同士のペアリングを行い、

新人はBIMや3Dモデリングの面でリードし、

ベテランは設計工程や詳細図等を教え、

お互いの苦手分野を補いながら、

BIM・建築設計のスキルを伸ばしていく

中堅社員が橋渡役なると、BIMでの設計環境が

整っていき、Work Sharingに移行していける

メンター制度 ≠ 分業制度

このメンター制度は分業制ではなく、

お互いの建築設計のプロセスを共有して、

テクノロジーを用いて、21世紀の建築設計の

プロセスを確立していく

出典:Dreamstime.com

日本でのBIM・コンピュテーションの

教育環境が圧倒的に遅れている

BIMの今後 大学におけるBIM教育

最新のテクノロジーが

必ずしも正解とは言わないが、

早い時期に様々なソフトフェアに

触れる選択肢を学生に提供し、

視野を広げることの重要性

BIM設計の楽しさと難しさを

熟知する設計者を増やすことが、

これからの設計プロセスに不可欠

設備MEP

構造Structure

意匠Architecture

BIM

REVIEW

意匠

構造

設備

B I M

Work SharingBIMメンター制度

新人:BIM (GOOD) / 建築設計 (NOT GOOD)ベテラン:BIM (NOT GOOD) / 建築設計 (GOOD)

ガラケー スマートフォン

CAD BIM

BIMを活用して、三位一体の設計プロセスの実現を目指す