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樹脂材料と異種材料を化学的に接合する CB技術のご紹介
■社 名 株式会社 新技術研究所 ■設 立 昭和62年3月31日 ■資 本 金 5,000万円 ■従業員数 40名 ■事 業 内 容 ・ CB技術関連 ・ 軽金属製品の表面(化成)処理 ・ 金属製品の塗装 ■主要取引銀行 商工組合中央金庫 沼津支店
会社概要
株式会社新技術研究所 2
株式会社新技術研究所 3
株式会社新技術研究所 4
SUS304と樹脂成形板の接着・溶着に対する
CB技術の効果
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
東亜合成 403X セメダインEP001N
セメダインEP001N
CB処理
室温硬化 室温硬化 80℃×3hr硬化 溶着
せん
断引
張り
強さ
/M
Pa ABS
PC-ABS
PC
接 着 剤 接着剤レス
せん
断引
張り
強さ
/ M
Pa
CB技術は、接着剤ではできない、真に化学的な結合力による接合です。
CB技術の接合原理
株式会社新技術研究所 5
CB技術とは、 薬剤処理により基材上に反応性官能基を化学的に導入し、そこに樹脂と反応・結合する構造を持ったCB化合物を結合させたもの。 CB化合物と樹脂分子が化学結合して、基材と樹脂を接合します。 化学結合の駆動力は、熱エネルギーです。
株式会社新技術研究所 6
適用が容易な樹脂材料 CB化合物と反応・結合する構造 を持った樹脂 ・ 熱可塑性樹脂 フィルム、板材、繊維強化樹脂など ポリアミド(ナイロン) ポリエステル(PET, PBTなど) ポリプロピレン(酸変性タイプを含む) ポリエチレン ポリ塩化ビニル ポリアミドイミド(PAI) 液晶ポリマー(LCP) ABS樹脂 PVDF ・ 熱硬化性樹脂 プレプリグ(未硬化FRP、CFRP)、フィルムなど エポキシ樹脂 フェノール樹脂 不飽和ポリエステル樹脂 ポリイミド(フィルム) 接着剤
ガラス
セラミックス
陽極酸化処理材 Al(アルマイト), Mg, Ti
メッキ材 Au, Ag, Cu, Ni, Zn
銅箔、 アルミ箔 その他金属箔
鋼板、ステンレス アルミニウム合金 圧延材 ダイカスト材 チタン合金 マグネシウム合金 銅合金
基材、部材 樹脂材料
適用可能な材料
適用が難しい樹脂材料 CB化合物と反応・結合する構造のない 樹脂 ・ 熱可塑性樹脂 ポリアセタール(POM) アクリル樹脂 ポリスルホン(PSU) ポリエーテル・エーテルケトン(PEEK) ポリテトラ・フルオロ・エチレン(PTFE) ・ 熱硬化性樹脂
硬化後のFRP、CFRP
・ CB技術は、化学結合を生じる材料に適用
・ CB技術は、基材の表面改質とCB化合物の複合技術
・ CB技術は、熱可塑性に限らず熱硬化性樹脂にも対応
・ CB化合物が化学結合できる樹脂には、制約がある
CB技術の特徴
各種部材と樹脂の接合
株式会社新技術研究所
化学結合により、樹脂を金属、セラミックス、ガラスなどにしっかりと接合します。
熱可塑性樹脂の成形品だけでなく、熱硬化性樹脂による絶縁、封止や硬化前のプレプリグにも適用できます。
接合方法として、インパルスヒーター、レーザー等による溶着法も使えます。
銅箔、金メッキ部品などの電子材料やセラミックス基板、アルマイト部材などに樹脂を接合できます。
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CB技術の一般的な工程
金属、セラミックス、ガラスなどの基材 洗浄 前処理
反応性官能基形成
CB薬剤塗布 熱処理
基材と化学結合形成
樹脂部材(フィルム、板、成形品など) 洗浄
熱プレスなど 基材と樹脂部材を接合
樹脂部材(フィルム、板、成形品など) 洗浄 CB薬剤塗布
熱処理 樹脂部材と化学結合形成
Case 1
Case 2
8 株式会社新技術研究所
CB技術では、基材と樹脂部材の組み合わせによって片面塗布、両面塗布を選択します
電子部品分野におけるCB技術の適用
接着剤レスを特徴とした、金属箔と樹脂フィルムを熱ラミネートまたは熱プレスにより接合・一体化する独自の技術。
新エネルギー、次世代自動車、医療・福祉機器、ロボット、航空宇宙分野に広く適用する 電子部品の基材となる複合材料を提供。
ベースフィルム
銅箔、アルミ箔
接着剤レス 溶着
熱ラミネート 熱プレス
9 株式会社新技術研究所
CB技術を適用する製品
フレキシブルプリント配線基板用銅張り積層板 (Flexible Copper Clad Laminate, FCCL)
フィルム状の絶縁体(ベースフィルム)の上に 銅箔を複合・一体化した構造で、
柔軟性があり、大きく変形させることが可能な プリント配線基板用複合基材
フレキシブルプリント配線基板
10 株式会社新技術研究所
金属箔 銅箔、アルミ箔
ベースフィルム
プリント配線基板用複合基材
接着レス で溶着
新規性(従来技術・製品との比較)
従来技術のフレキシブル配線基板用FCCLの構成
接着剤が不要になる ⇒ 銅箔の粗面化が不要
熱可塑性ポリイミドが不要になる 銅箔の粗面化が不要になる ⇒ 銅箔の粗面化が不要
動作速度の高速化に適合する 新規なフィルム材料に対応する。 液晶(LCP)フィルム PPEフィルム
ポリイミドフィルム
粗面化した銅箔
従来の銅箔とフィルム界面
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工程の簡素化 低コスト化
株式会社新技術研究所
CB技術は、基材表面を粗面化せずに樹脂材料を接合します
CB技術の優位性
表皮効果のイメージ
ベースフィルム
回路 金属箔(銅、アルミ)
高周波信号
接着面での抵抗が大きいので 信号伝達が遅い
接着面での抵抗が小さいので 信号伝達が早い
金属箔粗度の違いによる表皮効果の影響
従来技術の場合 本技術の場合
・ 高周波数帯においては、使用する電波の周波数が高くな
るほど電波がプリント基板の回路中で熱に変わり、伝送損失が大きくなる。 ・ 周波数が高くなると、表皮効果により信号は導体の表面(1GHzで約2µm)に集中する。 ・ 本技術では、接着剤レスのため、粗面化処理せずに銅箔
をフィルムと複合化できるので、高周波数帯用基板に適する材料を提供できる。 ・ 本技術では、接着剤レスでも接着強度が高い。
12 株式会社新技術研究所
株式会社新技術研究所 13
特性インピーダンスZ0=50Ω 圧延銅箔厚さ: 18μm LCP厚さ: 100μm カバーレイ: なし 測定装置: Agilent Technologies社製 ネットワークアナライザE8363B 測定環境: 温度 20~25℃ 湿度 40~60%RH
LCPのFCCLの伝送損失
-7
-6
-5
-4
-3
-2
-1
0
0 5 10 15 20 25 30 35 40
伝送
損失S21[dB/100mm]
Tran
smissionloss
ATI_常態/Normal
ATI_吸湿後/Moistureadsorbed
比較例/Ref_常態/Normal
比較例/Ref_吸湿後/Moistureadsorbed
Frequency[GHz]
(1) 低誘電率、低誘電損失(tanδ )を有
する材料である液晶ポリマー(LCP)を用いること、
(2) 表皮効果による損失を避けるため、粗面化しない銅箔面を使用すること、
(3) 接着剤を使用しないでラミネートすること、
により、優れた伝送損失特性が得られました。
株式会社新技術研究所 14
表面層の絶縁抵抗および 耐電圧試験片
耐折性試験片 屈曲部
スルーホール メッキ
LCPの両面銅箔FCCLの配線基板加工
配線基板の各種加工法が適用可能で、JPCAの規定する特性を満たします
CB技術によるポリイミドフィルムと各種材料の接合
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1.圧延銅箔(平滑面)
圧延銅箔( 18μ m)
ポリイミドフィルム
引き剥がし強度(N/mm)
引き剥がし面
>0.7 界面剥離引き剥がし試験
東レ・デュポン グレード カプトン 200EN (50μ m)
CB塗工CB化合物塗布 あり
CB化合物塗布 あり
2.ガラス
ガラス
ポリイミドフィルム
引き剥がし強度(N/mm)
引き剥がし面
>0.59 フィルム破断
カプトン EN(25μ m)
CB化合物塗布 あり
―
東レ・デュポン グレード
CB塗工
引き剥がし試験
3.アルミ箔
アルミ箔(A8026 35μ m)
ポリイミドフィルム
引き剥がし強度(N/mm)
引き剥がし面
0.4 凝集剥離引き剥がし試験
ユーピレックス S(25μ m)宇部興産 グレード
CB塗工―
CB化合物塗布 あり
4.SUS箔
SUS箔(304H 10μ m)
ポリイミドフィルム
引き剥がし強度(N/mm)
引き剥がし面
>0.6 フィルム破断
CB化合物塗布 あり
引き剥がし試験
東レ・デュポン グレード カプトン 200EN (50μ m)
CB塗工CB化合物塗布 あり
株式会社新技術研究所
CB技術を適用することにより、熱硬化樹脂のポリイミドフィルムを多様な基材に接合できます。
10分北川精機製 真空ホットプレス機VH1.5
プレス装置 熱盤温度 プレス時間 プレス圧力
250℃ 4MPa
ガラスとポリイミドフィルムの熱プレス接合
ガラスとカプトンENフィルムの引き剥がし強度は、少なくとも~0.6N/mmを超えます
ガラス ポリイミドフィルム(東レ・デュポン製カプトン)
厚さ 700μ m 100EN 厚さ25μ m 200EN 厚さ50μ m
前処理 CB薬剤塗布
あり あり 非水処理あり なし
前処理 CB薬剤塗布
16 株式会社新技術研究所
株式会社新技術研究所 17
CB技術による銅箔と 酸変性ポリプロピレンフィルムの接合
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
1.2
CB塗工なし 銅箔にCB塗工 両材料にCB塗工
引き
剥が
し強
さ(N
/mm
)
銅箔: UACJ製圧延銅箔、厚さ18μ m フィルム: 酸変性PP 熱プレス条件:140℃×1.5MPa×5min 引き剥がし試験法: JIS C 6471 8.1項による180°引き剥がし試験(室温)
CB技術を適用することにより、接着剤レスで酸変性ポリイミドフィルムを銅箔に接合できます。
株式会社新技術研究所 18
CB技術によるA6061板と6ナイロンCFRPの接合
装置
接合条件
東洋精機製作所製 ミニテストプレスMini Test Press-10
300℃(接合界面温度290℃)×5分
荷重17.3kgf/cm2(1.7N/mm2)
CB薬剤選定試験
CB塗工なし
CB化合物を適切に選択することにより、接着剤レスで高い強度が得られます。
株式会社 新技術研究所 3
アルミニウム板
アルミニウム板
CB処理
CB処理
エポキシ系プレプリグ
熱プレス硬化条件180℃×5MPa(荷重)×85min.
せん断引張り試験引張り速度: 5mm/min.
せん断引張り強さMPa
1 15.1
2 15.2
3 15.2
4 14.9
5 15.0
平均 15.1
R 0.3
アルミニウム材の熱硬化性エポキシ系プレプリグ による接合強度
CB技術によるアルミニウム材と 熱硬化性エポキシ樹脂プレプリグとの接合
アルミニウム板
アルミニウム板
CB化合物層
CB化合物層
エポキシ系プレプリグ
熱プレス硬化条件 180℃X5MPa(荷重)X85min
せん断引張り試験 引張り速度: 5mm/min.
せん断引張り強さ MPa
1 15.1
2 15.2
3 15.2
4 14.9
5 15.0
平均 15.1
範囲 0.3
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熱硬化性プリプレグが硬化するときに CB化合物が異種材料を接合します。
株式会社新技術研究所
冷間圧延鋼板と樹脂の接合品の環境試験
CB処理の効果は、250時間までの湿熱環境では、
大きな変化はありませんでした。
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株式会社新技術研究所
冷間圧延鋼板と樹脂の接合品の環境試験
CB処理の効果は、熱衝撃環境では、
樹脂によって、大きな相違がありました。
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株式会社新技術研究所
材料の熱膨張率
線膨張率 線膨張率
10-5/K 10-5/K鋼板 SPCC 1.17 ABS 6.5~11ステンレス SUS304 1.73 GF充填 2.9~3.6アルミニウム A5052 2.35 PC-ABS 7.0 ADC12 2.15 PA-6 非変性 8.3マグネシウム AZ31B 2.68 GF充填(30-35%) 2.0~3.0 AZ91D 2.50 PA-66 非変性 8.0リン青銅 C5159 1.70 GF充填(30%) 1.5~2.0ガラス 硬質 0.85 PPS 無充填 5.5 パイレックス 0.32 GF充填(40%) 4.0アルミナ 0.71 PBT 8~10
LCP 5~8ウレタン エラストマー 10~20エポキシ 注形、無充填 4.5~6.5 成形材、GF充填 1.1~3.5不飽和ポリ SMC 2.0エステル プリミックスGF充填 2.0~3.3
基材 樹脂
熱衝撃環境では、基材と樹脂の熱膨張の差に対する配慮が必要です
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ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
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