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1
「ディペンダブル VLSIシステムの基盤技術」
平成 20年度採択研究代表者
吉本 雅彦
神戸大学 大学院工学研究科・教授
超高信頼性 VLSIシステムのためのディペンダブルメモリ技術
§1.研究実施の概要
・研究のねらい:
システム LSI においては SRAM の大容量化が進み、現在では総トランジスタ数の 90%以上を占
めるに至っている。そのため、LSIの動作マージンは組み込み SRAMが支配する。そこで、本研究
では、ディペンダブルなSRAM技術の開発を目的とし、マージン不良を出さない設計技術、不良
予知診断技術、不良回避技術、SoCプラットフォームへの展開技術、統合試作、システムレベル検
証技術の6つの側面から設計技術を研究する。
・研究の概要:
1)不良予知、検出、回避までの一貫したSRAMの信頼性向上のためのディペンダビリティメモ
リ技術開発を行うとともに、それを SoC設計に発展させ、2)ディペンダブル SoCプラットフォーム技
術開発を実施する。また、3)実応用(車載応用)におけるメモリシステムのコスト・性能・消費電力と
ディペンダビリティのトレードオフを明確にする。
・研究進捗状況:
①マージン不良最小化設計技術(耐ソフトエラー、耐NBTI)、不良予知診断技術(オンチップモ
ニター、BIST)、不良回避技術(QoBメモリ、細粒度動的電圧制御)、SoC プラットフォームへの
展開技術(フレキシブル電源ネットワーク)の開発において、合計6チップのTEGについて、設
計を完了した。また、車載応用時のSIL評価のための、故障注入技術を組み込んだ自動車エン
ジンシステム向けの CPU モデルベース協調シミュレーション(PILS:Processor-In-the Loop
Simulation)環境を構築した。
②発展テーマとして、耐タンパ拡張フレキシブル電源ネットワーク、耐タンパ暗号鍵生成技術、デ
ィペンダブルOS協調型VLSIアーキテクチャの3テーマの開発に早期着手した。
平成 21 年度
実績報告
2
・今後の見通し:
H21年度の残りとH22年度において、マージン不良最小化設計技術、不良予知診断技術、不
良回避技術、細粒度動的電圧制御、SoC プラットフォームへの展開技術対応の6つのTEGの評
価および改良設計と車載応用 CPU モデルベース協調シミュレーションを実施する。また、発展テ
ーマを前倒しで加速する。
§2.研究実施体制
(1)研究代表者グループ
①研究分担グループ長:吉本 雅彦(神戸大学、教授)
②研究項目:
・マージン不良最尐化技術として、耐NBTI回路技術の開発
・フィールドでのチップ内加速試験による不良予知診断技術の開発
・QoB・RAMを用いた不良回避技術の開発。
・統合技術による自律型ディペンダブルメモリシステムの開発
・ディペンダブルOS協調型SoCアーキテクチャの開発
(2)共同研究グループ1
①研究分担グループ長:永田 真(神戸大学、教授)
②研究項目:
・チップ内モニタリングによる不良予知診断技術の開発
・統合技術による自律型ディペンダブルメモリシステムの開発
・耐タンパ性拡張フレキシブル電源ネットワークの開発
(3)共同研究グループ2
①研究分担グループ長:布上 裕之(株式会社ルネサステクノロジ、主管技師)
②研究項目:
・細粒度電圧制御による不良回避技術の開発
・ディペンダブルメモリシステムのハードウエアプラットフォームの開発
・統合技術による自律型ディペンダブルメモリシステムの開発
・暗号鍵生成技術の開発
・耐タンパ性拡張フレキシブル電源ネットワークの開発
(4)共同研究グループ3
①研究分担グループ長:於保 茂(株式会社日立製作所、主管研究員)
3
②研究項目:
・システムレベル検証技術の開発
§3.研究実施内容
(文中に番号がある場合は§4(4-1)に対応する)
・研究項目:図1にしたがって研究項目を記述する。①マージン不良を出さない設計技術として、
耐ソフトエラー技術と耐NBTI回路設計技術を開発する。②フィールドでの不良予知診断技術とし
て、チップ内電圧モニタリングによる方法(予知方式1)とチップ内加速試験による方法(予知方式
2)を開発する。③不良回避技術として、新規提案の QoB (Quality of Bit)メモリ技術(回避方式1)
と、不揮発メモリを組み合わせた細粒度電圧制御技術(回避方式2)を開発する。④次に上記を
SoC プラットフォームへ展開するためのディペンダブルシステム技術開発を実施する。その要素開
発項目は以下の4つである。1)細粒度で電源電圧をプログラムできるフレキシブル電源ネットワー
クの開発、2)電源ノイズフィルタリングによる電磁環境性能の向上と耐タンパ拡張フレキシブル電
源ネットワークの開発、3)SRAMの不良ビット発生のランダム性に着目したチップ固有 IDを用いた
耐タンパ技術の開発、4)ディペンダブルOSと協調動作する拡張ディペンダブルLSIアーキテクチ
ャの開発である。
⑤上記①②③および④の1)を用いた統合試作により、自律型ディペンダブルメモリシステム(自律
的に不良を予知し不良回避できるVLSIメモリシステム)を開発する(統合試作1:図2)。また、前
記統合試作1と④の2)3)4)の統合により拡張型ディペンダブルシステム LSI を開発する。⑥上記
開発技術のシステムレベル検証として、CPUモデルベースのハードウエア/ソフトウエア協調シミュ
レーション(Virtualization)を実施する。これにより、実応用におけるメモリシステムのコスト・性能・消
費電力とディペンダビリティのトレードオフを明確にする。
各研究項目の相互関連各研究項目の相互関連
発展テーマ
①マージン不良最小化技術①マージン不良最小化技術
②-2:チップ内加速試験による予知診断(予知方式2 )
②-1:チップ内モニタリングによる予知診断(予知方式1)
③-2:細粒度電圧制御による不良回避(回避方式2 )
③-1:QoB RAM による不良回避(回避方式1 )
Virtualizationによる車載応用検証
④-3:暗号鍵生成技術開発
②不良予知診断技術②不良予知診断技術 ③不良回避技術③不良回避技術
⑥システムレベル検証⑥システムレベル検証
①-1耐Instability設計技術
共研2共研2GG
代表者代表者GG
共研3共研3GG
共研1共研1GG
代表者代表者GG
④-2:耐タンパ性拡張フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
①-2耐ソフトエラー技術
共研1共研1GG
④-4:DEOS協調VLSIアーキテクチャ開発
共研2共研2GG
代表者代表者GG
⑤統合試作⑤統合試作
⑤-2:拡張ディペンダブルシステムLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤-1:自律型ディペンダブルメモリLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
代表者代表者GG
④④SoCSoCプラットフォームへの展開プラットフォームへの展開
④-1:フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
代表者代表者GG
①マージン不良最小化技術①マージン不良最小化技術
②-2:チップ内加速試験による予知診断(予知方式2 )
②-1:チップ内モニタリングによる予知診断(予知方式1)
③-2:細粒度電圧制御による不良回避(回避方式2 )
③-1:QoB RAM による不良回避(回避方式1 )
Virtualizationによる車載応用検証
④-3:暗号鍵生成技術開発
②不良予知診断技術②不良予知診断技術 ③不良回避技術③不良回避技術
⑥システムレベル検証⑥システムレベル検証
①-1耐Instability設計技術
共研2共研2GG
代表者代表者GG
共研3共研3GG
共研1共研1GG
代表者代表者GG
④-2:耐タンパ性拡張フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
①-2耐ソフトエラー技術
共研1共研1GG
④-4:DEOS協調VLSIアーキテクチャ開発
共研2共研2GG
代表者代表者GG
⑤統合試作⑤統合試作
⑤-2:拡張ディペンダブルシステムLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤-1:自律型ディペンダブルメモリLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤統合試作⑤統合試作
⑤-2:拡張ディペンダブルシステムLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤-1:自律型ディペンダブルメモリLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
代表者代表者GG
④④SoCSoCプラットフォームへの展開プラットフォームへの展開
④-1:フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
代表者代表者GG
各研究項目の相互関連各研究項目の相互関連
発展テーマ
①マージン不良最小化技術①マージン不良最小化技術
②-2:チップ内加速試験による予知診断(予知方式2 )
②-1:チップ内モニタリングによる予知診断(予知方式1)
③-2:細粒度電圧制御による不良回避(回避方式2 )
③-1:QoB RAM による不良回避(回避方式1 )
Virtualizationによる車載応用検証
④-3:暗号鍵生成技術開発
②不良予知診断技術②不良予知診断技術 ③不良回避技術③不良回避技術
⑥システムレベル検証⑥システムレベル検証
①-1耐Instability設計技術
共研2共研2GG
代表者代表者GG
共研3共研3GG
共研1共研1GG
代表者代表者GG
④-2:耐タンパ性拡張フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
①-2耐ソフトエラー技術
共研1共研1GG
④-4:DEOS協調VLSIアーキテクチャ開発
共研2共研2GG
代表者代表者GG
⑤統合試作⑤統合試作
⑤-2:拡張ディペンダブルシステムLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤-1:自律型ディペンダブルメモリLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
代表者代表者GG
④④SoCSoCプラットフォームへの展開プラットフォームへの展開
④-1:フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
代表者代表者GG
①マージン不良最小化技術①マージン不良最小化技術
②-2:チップ内加速試験による予知診断(予知方式2 )
②-1:チップ内モニタリングによる予知診断(予知方式1)
③-2:細粒度電圧制御による不良回避(回避方式2 )
③-1:QoB RAM による不良回避(回避方式1 )
Virtualizationによる車載応用検証
④-3:暗号鍵生成技術開発
②不良予知診断技術②不良予知診断技術 ③不良回避技術③不良回避技術
⑥システムレベル検証⑥システムレベル検証
①-1耐Instability設計技術
共研2共研2GG
代表者代表者GG
共研3共研3GG
共研1共研1GG
代表者代表者GG
④-2:耐タンパ性拡張フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
①-2耐ソフトエラー技術
共研1共研1GG
④-4:DEOS協調VLSIアーキテクチャ開発
共研2共研2GG
代表者代表者GG
⑤統合試作⑤統合試作
⑤-2:拡張ディペンダブルシステムLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤-1:自律型ディペンダブルメモリLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤統合試作⑤統合試作
⑤-2:拡張ディペンダブルシステムLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
⑤-1:自律型ディペンダブルメモリLSI開発 代表者代表者GG 共研1共研1GG 共研2共研2GG
代表者代表者GG
④④SoCSoCプラットフォームへの展開プラットフォームへの展開
④-1:フレキシブル電源ネットワーク開発 共研2共研2GG
代表者代表者GG
・・DVFSDVFS
・・ConfigurationConfigurationControlControl
・・ReplacementReplacementControlControl
FineFine--Grain DynamicGrain Dynamic
Control UnitControl Unit
OnOn--chip Monitorschip Monitors
VoltageVoltage
MonitorMonitorAgingAging
MonitorMonitorTemperatureTemperature
MonitorMonitor
Change VChange V
ReconfigureReconfigure
ReplaceReplace
Memory BankMemory BankChange FChange F
①-1①-1
②-1②-1
③-2③-2③-1③-1
⑤-1⑤-1
⑥⑥ 車載システムレベル検証車載システムレベル検証
④-1④-1Flexible Supply NetworkFlexible Supply Network
自律型ディペンダブルメモリシステム自律型ディペンダブルメモリシステム
Logic CircuitsLogic Circuits
②-2②-2
BIST for BIST for
AccelerationAcceleration
①-2①-2・・DVFSDVFS
・・ConfigurationConfigurationControlControl
・・ReplacementReplacementControlControl
FineFine--Grain DynamicGrain Dynamic
Control UnitControl Unit
OnOn--chip Monitorschip Monitors
VoltageVoltage
MonitorMonitorAgingAging
MonitorMonitorTemperatureTemperature
MonitorMonitor
Change VChange V
ReconfigureReconfigure
ReplaceReplace
Memory BankMemory BankChange FChange F
①-1①-1
②-1②-1
③-2③-2③-1③-1
⑤-1⑤-1
⑥⑥ 車載システムレベル検証車載システムレベル検証
④-1④-1Flexible Supply NetworkFlexible Supply Network
自律型ディペンダブルメモリシステム自律型ディペンダブルメモリシステム
Logic CircuitsLogic Circuits
②-2②-2
BIST for BIST for
AccelerationAcceleration
①-2①-2
図1 各研究項目の相互関連 図2 自律型ディペンダブルメモリシステム
4
・H21年度研究進捗状況のまとめ:
①マージン不良最小化技術
#H21年度のマイルストーン:
1)ソフトエラーレートのシミュレーションによる予測方式の検討
2)シミュレーションとの合わせこみのためのSER評価用 SRAMTEG を設計・試作
3)耐 NBTI回路を搭載した SRAMTEG設計・試作
#H21年度進捗:
1)雑音電流 I(t)抽出のための3次元シミュレータの導入完了。評価中。
2)SER評価用 SRAMTEG を設計完了(図3)。試作完了。評価中。
3)耐 NBTI 回路をBIST回路(②-2:チップ内加速試験による方法(予知方式2))に統合
して設計完了。試作中。
②不良予知診断技術
②-1:チップ内電圧モニタリングによる予知診断(予知方式1)「共同研究グループ1」
#H21年度のマイルストーン:
オンチップ・モニタ機構の設計と試作
#H21年度進捗:
1)複数のオンチップ・モニタ3)とメモリマクロを搭載したTEG設計と試作完了(図4)。
2)BIST機能とオンチップ・モニタ機構の協調による、環境変動と動作不良の評価を完了。
設計仕様・e-shuttle 65nm CMOS (7層メタル)・4.2mm x 4.2mm
機能概要・ソフトエラー対策6Tr. SRAM (512kb)・通常6Tr. SRAM (512kb)・7Tr./14Tr. QoB SRAM(1024kb)
試作目的・QoB SRAM及びソフトエラー対策6Tr. SRAMのSER (Soft Error Rate)を実測,
シミュレーション結果の検証を行う.
図3 設計完了したソフトエラーレート評価TEG
5
300 m
6000 m
PFE*モジュールを 300 m ピッチで20個配置(60 channel)*Probing Front End
50 m
110 m
1.5V用 1.0V用 0.0V用
Vb
VstepV
Probe point
PFE Circuits
300 m
6000 m
PFE*モジュールを 300 m ピッチで20個配置(60 channel)*Probing Front End
50 m
110 m
1.5V用 1.0V用 0.0V用
50 m
110 m
1.5V用 1.0V用 0.0V用
Vb
VstepV
Probe point
PFE Circuits
Vb
VstepV
Probe point
Vb
VstepV
VstepV
Probe point
PFE Circuits
図4 オンチップモニタの回路・レイアウト
②-2:チップ内加速試験による方法(予知方式2)「代表者グループ」
#H21年度のマイルストーン:
加速試験周辺回路(BIST)と大容量メモリを接続した加速試験 RAMの設計と試作
#H21年度の進捗:
1)加速試験周辺回路(BIST)と大容量メモリを接続した加速試験 RAMの設計完了。試作完
了。
2)BERモデル開発のためのBERモデル化 TEG を設計完了。試作完了。
③不良回避技術
③-1:QoB・SRAM(回避方式1)「代表者グループ」
#H21年度のマイルストーン:
デコーダや低電源電圧センスアンプなどの周辺回路設計とQoB RAMマクロを接続し、試
作・評価する。
#H21年度の進捗:
1)QoB・RAMマクロの試作および評価完了(図5)。電源電圧下限を 0.12V改善した。
2)高信頼性モードへの高速移行のための一括コピー機能TEGの試作完了。高速なモード
移行技術を確立できた。
3)QoB・RAMのマルチプロセサへの応用技術開発に着手し、マルチコア環境におけるデ
ィペンダブルメモリ応用へのフィージビリティ研究を実施した。
6
③-2:細粒度電圧制御による不良回避(回避方式2)「共同研究グループ2」
#H21年度のマイルストーン:
細粒度電圧制御回路を適用した SRAM の各要素回路ブロックの基本回路設計、試作、評
価する。
#H21年度の進捗:
1)細粒度動的電圧制御方式の基本検討および 128kbit SRAMの設計および試作完了。
2)フィールドでの動的電圧制御を
するためのモニタ機能を検証す
るためのチップ設計および試作
完了(図6)。
3232--kb SRAM blockkb SRAM block
(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)
6464--kb SRAMkb SRAM
3232--kb SRAM blockkb SRAM block
(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)
610 µm
24
0 µ
m
65-nm process
3232--kb SRAM blockkb SRAM block
(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)
6464--kb SRAMkb SRAM
3232--kb SRAM blockkb SRAM block
(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)(128 rows x 8 columns x 32 bits/word)
610 µm
24
0 µ
m
65-nm process
1.0E-05
1.0E-04
1.0E-03
1.0E-02
1.0E-01
1.0E+00
0.2 0.3 0.4 0.5
VDD (V)
BE
R
First fail
@0.35V
First fail
@0.47V
0.12V
65nm process,
measured
1.0E-05
1.0E-04
1.0E-03
1.0E-02
1.0E-01
1.0E+00
0.2 0.3 0.4 0.5
VDD (V)
BE
R
First fail
@0.35V
First fail
@0.47V
0.12V
65nm process,
measured
BERの実測評価
電源電圧下限を電源電圧下限を0.12V0.12V改善!改善!
1.0E-05
1.0E-04
1.0E-03
1.0E-02
1.0E-01
1.0E+00
0.2 0.3 0.4 0.5
VDD (V)
BE
R
First fail
@0.35V
First fail
@0.47V
0.12V
65nm process,
measured
1.0E-05
1.0E-04
1.0E-03
1.0E-02
1.0E-01
1.0E+00
0.2 0.3 0.4 0.5
VDD (V)
BE
R
First fail
@0.35V
First fail
@0.47V
0.12V
65nm process,
measured
BERの実測評価
電源電圧下限を電源電圧下限を0.12V0.12V改善!改善!
図5 65nmプロセスによるQoBRAMの試作と評価結果
図6 モニタチップのプロット図
モニタブロック1
モニタブロック2
SRAM + BIST SRAM + BIST
SRAM + BIST SRAM + BIST
7
モニタ
フレキシブル電源ネットワーク+SRAM
モニタ
フレキシブル電源ネットワーク+SRAM
④SoCプラットフォームへの展開
④-1:フレキシブル電源ネットワーク開発
#H21年度のマイルストーン:
ハードウエアプラットホームとして、フレキシブル電源ネットワークの要素回路TEG設計と試
作。
#H21年度の進捗:
1)フレキシブル電源ネットワーク(電源遷移コントロール回路を内蔵)の回路設計、試作し、
基本評価を完了した。(図7、図8)
2)プログラマブル制御回路への論理実装ツール基本機能設計を完了した。
⑤Virtualizationによる車載応用検証「共同研究グループ3」
#H21年度のマイルストーン:
CPU モデルベースのハードウェア/ソフトウェア協調シミュレーション(Virtualization)における
故障注入技術と検証環境構築を開発する。
#H21年度の進捗:
CPUモデルベースのハードウェア/ソフトウェア協調シミュレーションにおける故障注入技術の
開発及び検証環境の構築完了(図9)。Fault Case Generatorの方式仕様を開発し、動作フロ
ー仕様を策定完了した。
図8 動作検証用 TEG
かいr
プログラマブル制御回路
SRAM-1
(動的電源制御機能付)
制御信号
フレキシブル電源ネットワーク
電源供給
電源制御論理
PPSW-N
SRAM-N
(QoB)不揮発メモリ
制御回路構成情報
論理回路実装ツール
DC/DC
コンバータ
電源供給
マルチ電源供給
PPSW-1
図7 フレキシブル電源ネットワークの基本構成
8
さらに発展テーマ(下記3件)についても早期着手を行い、H22年度以降の研究の準備を整え
た。④-2:「耐タンパ拡張フレキシブル電源ネットワーク」については、 オンチップ及びオフチッ
プで観測される電源ノイズ 1) と動作不良および電磁ノイズ漏洩に関する予備実験を完了した。2)
④-3:「耐タンパ暗号鍵生成技術」については、SRAM の電源電圧依存性を持ったプロセスバラ
ツキに起因するランダムビット不良の事前評価・暗号鍵生成方式検討を実施した。④-4:「ディペ
ンダブルOS協調型VLSIアーキテクチャ」については、ディペンダブル OS と故障検知ハードウエ
アとのインタフェース仕様の策定を完了した。
以上のように、H21年度は6つのTEG設計を完了し試作を実施した。なお、評価はH22年度
初めに完了するのでその評価結果はH22年度内に報告する。それにより、多くの知見が得られる
ものと期待される。そして、多くの研究項目で研究を加速したことにより、計画以上に研究が進展し
た。また、発展テーマについても早期着手を実施した。
§4.成果発表等
(4-1) 原著論文発表
論文詳細情報
1.Mitsuya Fukazawa, Masanori Kurimoto, Rei Aakiyama, Hidehiro Takata, and Makoto Nagata,
“Experimental Evaluation of Dynamic Power Supply Noise and Logical Failures in
図9 自動車エンジン制御におけるシステムディペンダビリティ評価のための CPU モデルベ
ースのハードウェア/ソフトウェア協調シミュレーション環境の構築(Virtualization)
9
Microprocessor Operations,” IEICE Trans. Electron., Vol. E92-C, No. 4, pp. 475-482, Apr. 2009.
DOI: 10.1587/transele.E92.C.475
2.Tetsuro Matsuno, Daisuke Kosaka, and Makoto Nagata, “Modeling of Power Noise Generation
in Standard-Cell Based CMOS Digital Circuits,” IEICE Trans. Fundamentals., Vol. E93-A, No. 2,
pp. 440-447, Feb.2010. DOI: 10.1587/transfun.E93.A.440
3.Tetsuro Matsuno, Daisuke Kosaka, and Makoto Nagata, “Reference CMOS Circuits and Test
Structures for Evaluation of Dynamic Noise in Power Delivery Networks,” Japanese. J. Appl.
Phys., Vol. 49, No. 04DE01, pp. 1-5. Apr. 2010. DOI: 10.1143/JJAP.49.04DE01
(4-2) 知財出願
CREST研究期間累積件数(国内 5件)