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浜田化学株式会社
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Keyword
● 20年前よりBDFを研究。平成25年より、酵素触媒法によるBDF製造装置を洲本市と共同運用。
● B5燃料を多地域で給油するシステムを構築。兵庫県のB5燃料への課税免除が流通を後押しする。
● 建設現場などでの電力供給を進める中、BDFの普及促進に向けた全国ネットワーク形成を目指す。
コンビニエンスストアや建設現場、神戸ルミナリエで電力供給。BDF 輸出も進めている。
(ともに、関西化学機械工作(株)、Bio-Energy(株)が共有)
コアとなる取組、技術など間短縮、システムの簡便性など、
優位性に富んだ技術
※BDF:植物由来の油脂から作られるディーゼルエンジン用燃料
浜田化学株式会社では、廃食油の新たなリサイクル方法として、平成
10年から BDF研究に取り組み、海外での採用事例を参考に、独自に
BDF 製造やディーゼル車の走行実験などを行ってきた。
その後、公益財団法人ひょうご環境創造協会が仲介役となり、BDF
に関する研究会を開始。平成 19 年に受託した環境省事業により、同
研究会メンバーの神戸大学と、神戸大学発ベンチャーである関西化学
機械工作(株)及び Bio-Energy(株)の3者が、従来の BDF 製造方法と
は異なる酵素触媒を用いた BDF 製造方法を確立。従来法に比べて、
排水処理が不要になり、なおかつアルカリ溶液が混ざるため再利用で
きなかった副生産物のグリセリンのリサイクルが可能となった。
その後、従来法で BDF 製造に取り組んでいた洲本市も同研究会に
参画し、実証実験を重ね、平成 25年より、洲本市との共同事業として
酵素触媒法による BDF製造装置の運用を開始している。
コアとなる取組、技術に関連する活動など
平成 27 年に、資源エネルギー庁「地域バイオディーゼル流通技術
実証事業」及び「兵庫県 COE プログラム推進事業」を活用して、洲
本市で製造した BDF を、軽油 95%・BDF5%の割合で混合した B5
燃料として調整し、本社および営業所などでディーゼル車へ給油するシス
テムを構築。現在も、実証実験を行っている。
B5 燃料は、粘性が強く品質にバラつきが見られる BDF100%燃料
に比べて高品位であるのに加えて、国により法律(揮発油等の品質の
確保等に関する法律)で軽油と同等に扱うことを認められている。
また、兵庫県が B5燃料に課される軽油引取税の課税免除を全国初
で開始し、同社が認定第 1 号となることで、B5 燃料の流通を後押しし
ている。
B5 燃料の原料調達及び B5 生産・配送シス
テム。FAMEは、BDFの主成分である脂肪酸
メチルエステルを示す
20 年前より BDF※製造の研究を開始し、
神戸大学等との共同研究で新たなBDF 製造装置を開発。
国や県の支援を受けて、
ディーゼル車へのBDF 給油システムを構築。
事業化の歩み、今後の展開
コンビニエンスストアからの依頼を受けて、環境への配慮に取り組む姫
路市内のモデル店舗にて、揚げ物などの廃食油から BDF を製造し、バイ
オマス発電を行い、店舗の消費電力の約 20%を創出している。
また、同社で製造する BDF はグリーン購入法の対象として認定されてい
るため、建設現場での活用も進んでいる。神戸ルミナリエにおいても、屋台
や仮設店舗、特設ステージなどへ BDF により電力供給している。
さらに、生成したBDFの多くを、シンガポールやマレーシア、ヨーロッパなどへ
輸出し、海外進出の足掛かりとして取り組んでいる。
普及促進に向けて、全国ネットワーク形成を目指す。
BDF は軽油よりも精製コストがかかるため、普及促進に向けて BDF生
成時のコストダウンが大きな課題となっている。そのため、同社では、酵素
触媒法と従来法の複合システムや、安価な酵素の開発など、現在も研究開
発を進めている。
また、同社では、B5燃料の他地域での展開・流通に向けて、同業者との
協業や、市区町村と連携した給油機の設置などを通じた全国ネットワーク形
成の必要性を実感しており、「BDF 利用の裾野を広げる」ことを目指し、
全国油脂協同組合内に設置された BDF 研究会での情報交換をはじめ、各
方面への働きかけを積極的に行っている。
浜田化学株式会社 代 表 者:代表取締役 岡野嘉市 所 在 地:兵庫県尼崎市東海岸町 1-4 設 立:1970年 従業員数:97名 事業内容:廃食油・食品リサイクル、各種油脂・環境
用品の販売、環境ソリューション事業など T EL : 06-6411-3457 http://www.hamadakagaku.co.jp/
※対象とした特許出願:178件(1998~2017 年)
同社が神戸大学や同大学発ベンチャーが中心とな
り装置開発した酵素触媒法のほか、酸/塩基触媒
法、超臨界メタノール法、アルカリ触媒法に関する
特許出願が見られ、このうち、超臨界メタノール法
を除く手法については、いずれも触媒に関する特許
出願が多く見られた。
また、用途展開として、自動車、航空機、船舶と
いった輸送機械に加えて、発電機・発電所、汎用エ
ンジン、燃焼器といった活用される設備、有機性廃
棄物複合処理装置などが見られた。
掲載内容に関する技術の特許マップ
(キーワードに関する最近 20 年間の技術動向)
キーワード:
自治体向け、企業向け
廃食油
BDF、B5
(ディーゼル
燃料)
BDFの製造方法
神戸ルミナリエでBDFにより電力供給した
発電機
洲本市との共同事業として運用している
酵素触媒法による BDF 製造装置
酵素触媒法 酸/塩基触媒法
超臨界メタノール法
・生石灰 ・消石灰・焼成石灰石・炭酸カルシウム・酢酸カルシウム・水酸化ナトリウム液
・リパーゼ・特定のポリペプチドを含む酵素・カゼイン酵素分解物
アルカリ触媒法
・亜臨界/超臨界のアルコール
代表的な特許
【特開2016-160332号】関西化学機械製作株式会社・Bio-energy株式会社【名称】改質油脂の製造方法およびそれを用いた脂肪酸エステルの製造方法
【特許第6086514号】国立研究開発法人産業技術総合研究所【名称】高品質バイオディーゼル燃料の製造方法
明細書からの用途展開
・カリウム触媒・ナトリウム触媒・マグネシウム触媒・カルシウム触媒・水酸化バリウム・炭酸リチウム
【BDF】
航空機
船舶
汎用エンジン
有機性廃棄物複合処理装置
軽油代替燃料
事業用発電機
ガスタービン燃焼器
自動車用燃料
発電所
B5製品 配送車輛 の完備
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