20
OptiLayer GmbH OptiLayer Thin Film Software OptiLayersupportsallstages ofthe design, characterization andproduction cycle OptiLayer.com 翻訳:日本販売総代理店 有限会社 ケイワン

OptiLayer OptiLayer2017/09/29  · ・Essential Macleod ・FilmStar ・ZEMAX 幅広いインポート機能により,多くの市販および自 作のソフトウェアのデータをOptiLayerに取り込めま

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

  • OptiLayer GmbH

    OptiLayer Thin Film Software

    OptiLayersupportsallstages ofthe design, characterization andproduction cycle

    OptiLayer.com

    翻訳:日本販売総代理店 有限会社 ケイワン

  • 薄膜設計ソフトウェア OptiLayerの仕様

    OptiLayerは,3つのモジュールから構成され,それぞれのデータ同士は互換性があるため,各データは簡単にやりとり可能です。

    ・OptiLayer:設計,評価,誤差解析,モニタリング,生産シミュレーション。

    ・OptiChar:分光器,エリプソメータの測定値から単層膜の光学特性解析

    ・OptiRE :分光器,エリプソメータのデータから多層膜の成膜後の特性解析(リバースエンジニアリング)

    OptiReOpt ライブラリは成膜中の光学膜を,オンラインでつないだ分光器やエリプソメータのモニタリングデータからリアルタイムで特性を解析し,再最適化後に,次の層の修正値を制御系に戻します。

    OptiLayerは,高度な独自の数学的処理に基づき,最新の解析を行うソフトウェアです。

    ・OptiLayerは,Windows XP SP3, Windows Vista, Windows 7, Windows 8 and 8.1, Windows10が動作するPCで使用できます。

    ・OptiLayerは,使うのが楽しくなる使いやすいインターフェースになっています。

    ・インストールは数分で終了します。

    ・OptiLayerには,状況に応じて適切なヘルプを表示する機能と使いやすいマニュアルがあります。

    ・ソフトウェアのパッケージには,短期間にOptiLayerの考え方や使い方が理解できるチュートリアル(Tutorials)が含まれています。

    ・ソフトウェアパッケージには成膜材料や基板のカタログデータが含まれています。

    概要

    OptiLayerは,あらゆる波長範囲と角度範囲で使用することができます。波長範囲,角度範囲で指定できるグリッド点数は実質的に無制限です。ソフトウェアを使いやすくするために,スペクトルモードと角度モードの二つのモードがあり,どちらのモードでもスペクトルと角度のパラメータを指定することができます。

    OptiLayer GmbH

    1

    OptiLayer

    OptiChar

    OptiRE

  • スペクトルの単位は,μm, nm,Å, cm-1 , eV, THz, GHzが,角度の単位としては,度,ラジアンが指定できます。X線のアプリケーション用として,標準的な入射角度の代わりにグレージング入射角も設定できます。

    OptiLayerは,あらゆるタイプの光学薄膜の設計が可能です。

    ・反射防止膜:狭帯域,広帯域,シングルバンド,マルチバンド,全方向入射角

    ・高反射膜

    ・ミラー :コールド・ホットミラー,ダイク

    ロイックミラー,チャープミラー,

    分散補償ミラー,超短パルスミラー

    ・フィルタ :エッジフィルタ,バンドパスフィルタ,狭帯域フィルタ,マイナスフィルタ,ノッチフィルタ,WDM,ゲインフラッタリングフィルタ等々

    ・所望する比率でのビームスプリッタ

    ・偏光膜

    ・カラーコーティング,ダイクロイックカラーフィルタ

    ・ルゲート,準ルゲート(quasi-rugate) および,あらゆる分光特性の多層膜

    OptiLayerの各モジュール(OL, OC, RE) は,設計データを,目的別に識別しやすい名前を付けてフォルダに保存することができますので,データ整理が容易です。また,フォルダに保管されたデータのコピー,移動も簡単です。

    OptiLayerには,光学ガラスおよび成膜材料の光学定数とともに,標準光源と検出器のデータがカタログとして含まれており,それらのデータの引用元も記載されています。

    OptiLayerは,設計に加え,下に掲げるような各材料で構成されるコーティングの評価,および信頼できる特性解析が行えます。

    ・誘電体 ・金属 ・金属-誘電体 ・ITO, TCO ・混合物 ・半導体

    2

  • 入力オプション

    OptiLayer のすべてのモジュールには,独自の編集機能があり,数値データや記号を素早く簡単に入力できます。それらの機能とは

    ・等間隔,不等間隔のグリッドジェネレータ ・カラムへの高速データ入力・編集機能 ・コピー,挿入,削除機能 ・スペクトル,角度の大量のデータを一括指定できるページエディタ

    ・2列に並んだ数値データ,およびASCIIファイルから容易にデータのインポートが可能

    ・Windowsのクリップボードを経由して,データのコピー&ペーストが可能

    OptiLayerは,一般的な分光器やエリプソメータで使われている各種フォーマットのデータファイルを読み込むことができます。また,多くの市販されている薄膜設計ソフトウェア,およびレンズ設計ソフトウェアのデータも,ワンクリックでデータ変換して取り込めます。取り込み可能なデータは,

    ・日立U-4100, U-4150シリーズ

    ・日本分光

    ・Perkin Elmer

    ・JCAMP-DX

    ・Woollam

    ・Agilent Cary

    ・Sopra

    ・Horiba

    ・Sentech

    ・SPEKTRUM

    ・Buehler Leyboldモニタリングスプレッドシート

    ・TFCalc

    ・Essential Macleod

    ・FilmStar

    ・ZEMAX

    幅広いインポート機能により,多くの市販および自作のソフトウェアのデータをOptiLayerに取り込めます。

    OptiLayerは,コーン入射や検出器のスペクトル線幅を考慮して計算することができます。

    3

  • 表示オプション

    OptiLayerのグラフィック表示は,最新の機能を盛り込んでおり,その機能には,

    ・グラフ化データの要素をすべて表示 ・ラベル,線,データ点等の要素表示 ・各種の軸とスケールの種々の組み合わせ ・タイトル,脚注,凡例などの表示,位置調整 ・複数の異なる設計データの比較表示

    等々が含まれています。

    出力オプション

    OptiLayer で得られた結果は,各種のグラフ形式や,数値データを含むレポート形式でデータの詳細を表示することができるとともに,印刷や保存も可能です。 グラフチャートは次の形式で保存できます。

    ・*.VTC形式(この形式はOptiLayerのグラフ作成機

    能であるPlot engineで使用します)

    ・その他,BMP, JPG, WMF, PCX, GIF, TIFF, PNG,

    EPS, SVG, VML, PDF形式が可能です。

    チャートのデータはテキスト,XML,HTMLおよびMicrosoft Excel形式で保存可能です。数値データはASCIIファイル形式での保存や,直接EXCELに出力することが可能です。

    OptiLayer は得られた結果をZEMAX, CODE V, FRED, OPTIS SPEOS, OpTaLiXなどのレンズ設計ソフトウェアや,他の汎用的なソフトウェアで使用することができます。

    OLE (Object Linking and Embedding) は,OptiLayerの強力な独立ユーティリティソフトウェアであるPlot Engineでサポートされています。この技術によりPlot EngineのファイルをMS Word,PowerPoint, Corel-DRAWなどのソフトウェアに取り込むことができます。

    膜設計は,次のフォーマットで簡単にエクスポートできます。

    ・Buehler Leybold Optics形式

    ・Optorun形式

    4

  • OptiLayerの解析機能

    OptiLayerは,非常に多くの光学薄膜特性を計算することができます。

    ・反射率,透過率,吸収率(s偏光,p偏光,非偏

    光)

    ・s偏光,p偏光の反射,透過の位相シフト

    ・反射,透過の差動位相シフト

    ・透過光,反射光の群遅延(GD)および群遅延分散

    (GDD)

    ・ユーザー定義特性,例えば,Sおよびp偏光の反

    射率/透過率など

    ・エリプソメトリック角psiおよびdelta

    ・膜内の電界強度分布

    ・U値,およびg値

    ・アドミタンスダイヤグラム

    任意の光源や受光器での反射光,透過光に対するコーティングの色座標や他の色特性を計算することが可能です。

    ・CIE XYZ 1931

    ・CIE YUV(UCS 1960) and CIE YU’V’(UCS 1976)

    ・CIE L*U*V*

    ・CIE L*a*b*

    ・Hunter Lab

    ・主波長/補色主波長および刺激純度

    OptiLayerの色度図は,各種の色空間に対応しています。

    ・CIE xyz (1931)

    ・CIE UCS (1976)

    ・CIE C*hs(uv)

    ・CIE H0LC)

    柔軟性のあるインターフェースにより,色座標の色度図とスプレッドシートの数値データを簡単に切り替え表示させることができます。角度範囲を指定して色座標の軌跡を描画することも可能です。

    OptiLayerは,相関色温度(CCT)および演色評価数(CRI)を計算できます。CRI評価は14種類まで指定できます。CIEDE2000による色差も計算できます。

    5

  • CIEE2000、CIE76、CIE94(グラフィック),CIE94(テキスト),CMC1:1(1984),CMC2:1(1984)の色差関数による色分析を行うことができます。.

    カラーパッチウィンドウでは,設計の色属性を容易に判断できます。

    OptiLayerは,洗練された数学的アルゴリズムを使用しており,群遅延や群遅延分散特性を精度良く解析,設計できる唯一の薄膜設計ソフトウェアです。 OptiLayerは,超短パルスコーティング分野(分散補償ミラー,出力ミラー等)で,極めて強力なソフトウェアです。このオプションは,40Gb/sやTb/sのアプリケーションで使用する薄膜WDM設計にも優れた能力を発揮します。 .

    OptiLayerは,複数の基板や媒質の界面に,任意のコーティングを加工した場合の総合分光特性を計算することができます。 その場合,それぞれの基板や媒質が,平行(すべ

    ての反射が光路内)の場合,あるいはウェッジ(反射光がシステムの光路系から外れる)の場合を選択することができます。

    Evaluationモードでは,他にも次のような便利な機能があります。

    ・任意の波長範囲および/あるいは角度範囲におけるコーティングの平均特性の計算

    ・指定範囲の波長と角度における特性の最大値,最小値の取得。

    ・スペクトルの重み付け設定,あるいはユーザー定義の重み付けに対する総合特性の計算。

    ・グラフチャート上の任意の点の正確な数値データの取得。

    ・表示されているチャートを簡単な操作で表示内容を変更。

    ・表示しているコーティング特性グラフをスケールや範囲を変更して別窓で開き,比較検討が可能。

    OptiLayer は下記の表示も可能です

    ・アドミタンス図 ・コーティング内部の電界 ・物理膜厚/光学膜厚と屈折率,消衰係数の関係 ・棒グラフによる屈折率と膜厚の構成

    6

  • 成膜前のバラツキ解析機能

    OptiLayerは,成膜前にバラツキを統計的に推測する強力な機能を有しており,次の予測が可能です。 ・膜厚バラツキの影響 ・屈折率バラツキの影響 ・コーティング膜の不均質の影響 ・界面の面粗さの影響 ・モニタリングの較正不良による測定誤差の影響

    OptiLayerは,成膜不良に繋がる各層の感度を評価することができ,それらの感度を順位づけて表示することも可能です。

    OptiLayerは,設計から歩留りを予想する機能を有する唯一の薄膜設計ソフトウェアです。歩留を予想するためには,目標とする特性の範囲を指定します。その範囲は,成膜時のあらゆるエラーを考慮して許容できる特性を指定することになります。

    OptiLayerの設計オプション

    OptiLayerの優れた設計能力は,ニードル法を用いた柔軟性のある設計手法によって実現されています。

    OptiLayerには,他の設計ソフトウェアではまねの出来ないユニークなノウハウが組み込まれています。

    OptiLayerのデザインモードは、5つの異なるタイプのターゲットを同時に利用できます。

    ・標準的な目標 ・インテグラル目標 ・色度目標 ・層吸収目標 ・電界強度目標(EFI : Electric Field Intensity)

    リファインメントモード(Refinement mode)では,最もパワフルな1次,2次,および高次の最適化ルーチンを使っています。

    OptiLayerは,すべての最適化ルーチンが,メリット関数の勾配とヘッセ行列を計算する解析アルゴリズムに基づいている唯一の薄膜ソフトウェアです。

    ニードル法(Needle Optimization)は,OptiLayerの優れたアルゴリズムの一つです。ニードル法では,最適化する膜構成の中に新しい層を挿入します。自動(Auto)モードを使えば,新しい層の最適な挿入箇所を自動的に見つけ出します。

    7

  • 最適な膜厚は,OptiLayerが自動的に計算します。新しい層を挿入すると,全体の層数は2層増えることになります。その後,膜構成は,最適化アルゴリズムの一つによって最適化されることになります。

    漸化法(Gradual Evolution)は,OptiLayer独自の最適化手法の一つです。目標とする特性の設計膜厚が厚すぎた場合や,初期の膜設計が適切でない場合に効果があります。漸化法は,最適化結果が不十分と判断すると,自動的に厚い層を挿入し,ニードル法による最適化を再実行します。この手順を計算終了条件(最大層数,膜厚,メリット関数)のいずれか一つに到達するまで繰り返します。

    漸化法は,設計過程をヒストリーとして保存しますので,その中から最も好ましい設計を選択することができます。

    OptiLayerは、設計者が殆どすべての設計目標を達成する支援をし、高精度で挑戦的なスペクトル特性の要求仕様を満足させます。しかし,この方法で得られた設計が,実際のモニタリングや成膜装置を使って作製できるという保証はありません。

    OptiLayerは,実際の成膜上の問題を考慮して,成膜可能な膜構成を自動設計する機能や,特殊な要求に合致する設計機能など,さまざまなアルゴリズムの開発に力を注いでいます。

    OptiLayerは,優れた分光特性を保ちながら,成膜モニタリングや成膜工程に適合する膜設計が可能となるアルゴリズムを開発しました。

    ランダム最適化(Random Optimization)では,層数,総膜厚,メリット関数が近い組み合わせの多層膜設計結果を得ることが可能です。

    薄い層の除去(Thin Layer Removal)や,設計のスリム化(Design Cleaner)の機能では,設計から薄い層を除去したり,層数を減らしたりすることができます。

    トラッピング(Trapping)や,制限付き最適化(Constrained Optimization)では,層の最小膜厚,最大膜厚を設定して最適化できます。

    不均質/中間膜(Inhomogeneity/Interlayers)最適化オプションは,屈折率の膜厚依存性やコーティング層界面の面粗さを考慮した設計が可能です。 この機能は,紫外(UV)~可視(VIS)~近赤外(IR),および極端紫外(EUV)~X線(X-ray)の高品質膜の設計に適しています。

    8

  • 不均質膜(Inhomogeneous)の最適化アルゴリズムは,たとえば,ゲイン・フラッタリング・フィルタ(GFF)や医療用のマルチバンドパスフィルタなどの特殊な設計課題に対して効果を発揮します。 .

    感度指定最適化(Sensitivity-Directed Refinement)アルゴリズムは,ファブリ・ペローバンドパスのサイドバンドを阻止するフィルタと同様に,1/4波長付近の膜厚の積層構造からなる設計の最適化に適しています。

    ルゲート(Rugate)最適化,および制限付き(Constrained)最適化のアルゴリズムは,例えば,透過帯が拡張された高反射膜や,サイドローブの反射リップルを下げたい場合のような,非常に特殊な分光特性のコーティングを設計する場合に強力な機能となります。

    フォーミュラ最適化(Formula Constrained Optimiza-tion)アルゴリズムは,変数を使った表示形式[例:(H L)^n (aH bL)^m]で最適化することが可能です。この方法は,等価膜理論に基づいた伝統的な設計方法です。

    OptiLayerは,色座標を目標にして最適化設計することが可能です。

    ・目標の色座標は,各種の色空間を使って指定できます。

    ・設計では,光源や受光器の特性を計算に含めることができます。

    ・色座標図では,設計時点の色座標を表示できます。

    ・OptiLayerは,参照白点の選択を提案し,ユーザーが,ユーザー自身の参照白点を構築する機会を提供します。

    ・任意の角度や他の要素で計算した色座標と現在の色との相対的色変化が最小となるような指定が可能です。この目的のためにアンカー色(anchor Color)の概念が取り入れられています。

    OptiLayerにはWDMフィルタの設計専用オプションがあります。このオプションは,整数プログラミング最適化手法を使って,最も強力で標準的な設計アイデアを組み込んでいます。WDMフィルターオプションは,1/4波長積層構造を有する標準的な狭帯域フィルタの設計にも活用することができます。

    9

  • OptiLayer はスタック構造(Stack)(コーティングを含む基板と媒質の組み合わせ積層構造)にも対応しています。この最適化には,すべての設計手法を使うことができます。

    柔軟な環境マネージャー(Environment Manager)により,OptiLayerは,複数の成膜環境を同時に最適化する機能を有しています。それぞれの成膜環境には,異なるターゲット,材料,光源,検出器,入射媒質,基板,裏面の状態,基板厚み,裏面コーティングの有無等を設定することができます。

    テーパー(Taper)の機能は,設計の過程で膜厚分布の不均一性を考慮することができます。成膜装置内の膜厚分布を考慮して,最大32条件まで設定できます。この機能は,大面積基板の膜厚を均一化するために大変有効です。

    OptiLayerは,すべての設計アルゴリズムでロバスト(Robust)設計をすることができます。ロバスト設計では,成膜時に生じる光学パラメータのバラツキを考慮して,安定的な設計を見つけ出せます。規則的なズレや屈折率のバラツキと同様に,膜厚のバラツキも考慮します。

    OptiLayerは,すべてのターゲットに対して浮動小数点定数をサポートしています。この機能は,一定/放物状(constant/parabolic) のGD/GDDを必要とするウルトラファーストコーティングを設計するために非常に重要な要素となります。このオプションは,特定のスペクトル範囲で一定のR/Tを有するコーティングを設計する必要があり,特性の絶対値が重要でない一般的なケースで効果があります。

    OptiLayerは,設計過程で得られた結果を,各ステップ別に専用データベースに記録しています。この仕様により,前の設計ステップに簡単に戻ることができるとともに,その設計を他に利用することもできます。

    OptiLayerは,マルチコアや並列計算が可能な最新のプロセッサに対応しています。OptiLayerの計算能力と設計機能は性能向上し続けており,他のソフトウェアと比較しても圧倒的に優れています。OptiLayerが数秒できる設計を,他の設計ソフトウェアでは何日もかかる場合や,あるいは全く設計できない場合もあります。

    10

  • 光学モニタリング機能

    OptiLayerは,すべての直視型,間接型光学モニタリングに対応するモニタリング条件シートを自動生成する機能があります。グラフィックによる設定も使いやすく,光学薄膜技術者がさまざまなコーティング層の監視波長を選択するための手助けとなります。 各層のモニタリング波長を選択すると,それぞれの開始光量レベル,極値,スウィング値,終了値が直ちにモニタリング条件シート上に反映されます。

    光学薄膜のモニタリング条件シートの作成は,注意深く設定する必要があります。OptiLayerは,モニタリングの条件シートを自動的に生成する画期的なオプションを組み込んでいます。このモニタリング条件シートの考え方は,以下のとおりです。

    ・成膜でのモニタリング波長変更が少なくなるように考慮する。

    ・指定した入力と出力の信号変動幅を満たす。 ・指定した信号の増幅量(最大極値と最小極値の

    差)の条件を満たす。 ・極値から次の極値までの変化幅の条件を満た

    す。

    モニタリング条件シートの自動生成機能では,不適切なモニタリングになっている層をbad monitoringとして明示することが可能です。

    OptiLayerは,モニタリング条件シートを自動作成するための他のオプションも組み込んでいます。

    モニタリング条件スプレッドシートには,便利な機能が多く搭載されており,特に,各層の増幅率(Gain)・ゼロオフセット(Zero)の設定や,モニタリング光の線幅と形状の制御,条件の微調整等が可能です。

    モニタリング条件シートは,光学モニタリングを成膜基板で直接監視する直視型モニタリングや,任意の層でモニタリング用基板を変更する間接型モニタリングに対応します。

    11

  • コンピュータ上の成膜シミュレーション

    コンピュータ上の成膜シミュレーションは,設計の出来映えを前もって確認することができる非常に有効な手段であり,ブロードバンドモニタや,単色光モニターを使用する成膜工程をシミュレーションすることが可能です。

    優れた数学的アルゴリズムにより,これらの成膜シミュレーションは,大変高速に実行することができます。この機能により,新しいコーティング仕様を立ち上げる場合や,最も安定な膜構成を見つけ出す場合に,実際の成膜テスト回数を最小化することができます。成膜シミュレーションは,簡単で柔軟性のあるダイアログにより設定できます。

    OptiLayerによるコンピュータ上のシミュレーションでは,歩留りを予想することや,良品をつくるために特に精度の高いモニタリングが必要である層を特定することができます。

    コンピュータ上で成膜シミュレーションができるため,成膜バラツキの原因となる要素を洗い出すことができます。 これらの要素には以下のことが含まれています。

    ・成膜レートのバラツキ ・成膜終了時のランダムおよび一定のエラー(シ

    ャッター閉遅延等) ・成膜チャンバー内における膜の屈折率の理論値

    とのズレ。 ・屈折率の波長分散のズレ ・成膜した層の不均質 ・測定系に発生するノイズ ・モニタリング信号の時間変動

    ・モニタリング機器の較正ズレ

    です。

    OptiLayerは,光学モニタリングの極値で制御する1/4波長積層構造であるWDMフィルタ,狭帯域フィルタの成膜シミュレーションが可能です。

    モニタリング基板を任意の層で変更する間接型モニタリングを使った場合の生産シミュレーションが可能です。

    特定の層が水晶や時間によって制御される場合には,混合モニタリングを考えます。

    12

  • OptiCharによる膜解析オプション

    OptiCharモジュールは,分光器やエリプソメータの測定結果から,単層膜の特性を解析することができます。2列に並んだ測定データや,ASCIIファイルだけでなく,一般的に使用されている分光器やエリプソメータ(日立,日本分光, Agilent Carry, Perkin Elmer, Woollam 等)の測定データも簡単にOptiCharに取り込むことができます。

    OptiCharは,消衰係数の波長分散に関して,指数関数やSellmeierのモデルを取り扱えるのと同じように,屈折率の波長依存性についてもCauchyやSellmeierのモデルを取り扱えます。

    解析する膜の事前情報に基づいて,解析する薄膜のパラメータ範囲を絞り込むことも可能です。

    リファインメント(Layer Refinement)オプションは,取り込んだ測定データがわずかに変化している場合や,既に膜のパラメータが十分良好な場合に,データを微調整する目的で使用します。

    OptiCharは,屈折率や消衰係数の波長依存性に関して,独自のノンパラメトリックモデルを使用できます。

    OptiCharのノンパラメトリックモデルは,光学定数の波長依存性が単純なモデルで表されないような場合に効果的です。ノンパラメトリックモデルは,金属薄膜,金属・誘電体複合膜やITO膜等にも応用することが可能です。このモデルは,スペクトル範囲が広帯域の特性解析をする場合に応用すると良い結果を得られます。

    膜厚方向の屈折率変化を調べるために,バルクの不均質性(Bulk Inhomogeneity)解析と界面層の不均質性(Surface Inhomogeneity)解析の2つの機能があります。最も単純な方法としては,膜全体の不均質性および上側界面層の不均質性を解析することですが,より精度良く膜厚と屈折率の関係を調べることも可能です。

    多孔性(Porosity)解析機能および混合率(Mixture)解析機能では,有効媒質理論に基づいて薄膜を解析します。この機能では,膜の充填密度(Packing density)を解析できます。混合率解析機能では,薄膜を構成する材料の混合比率を解析します。

    13

  • エリプソメータによる解析の場合は,偏光解消度を考慮します。これにより,特別な薄膜サンプルを準備しなくても測定値をそのまま使用することが可能となります。

    OptiCharは薄膜の解析だけでなく,基板の解析も可能です。基板解析は,薄膜モデル解析と同じ方法で行えます。

    全損失(Total loss)表示機能では,100%-反射率(R)-透過率(T)の値が表示され,測定データの精度や膜吸収を確認することができます。

    解析によって得られた光学定数をカタログや他の解析データを,同じチャート内に比較表示することができます。もちろん,得られた光学定数を膜材料のデータベースに保存することも可能です。

    解析結果の不一致部分を表示する機能(Partial Dis-crepancies)では,測定結果と解析モデルの不一致部分を表示することができます。この機能は,広い角度範囲でDelta角が変化するエリプソメータのデータ解析で特に便利です。

    OptiCharでは,コーン入射角や計測スペクトル線のライン幅を考慮することも可能です。

    OptiCharは,測定データを柔軟に取り扱えます。

    ・読み込んだ測定データの修正や追加,異なるデータファイルと組み合わせることが可能です。

    ・測定値の加工(Preprocess Measurements Data)オプションは,メモリに読み込んだ測定データの変換ができます。

    この機能では,測定データ数を減らしたり,疑問のある測定範囲を削除したり,基板の100%正規化(訳注:内部透過率の表示や出力)が可能です。

    14

  • OptiREによる多層膜解析 (reverse engineering)

    OptiREは,分光器やエリプソメータのデータに基づく光学薄膜のリバースエンジニアリングを目的としています。成膜後,一般的な分光器やエリプソメータ( Hitachi, Jasco, Agilent Cary, Perkin Elmer, Woollam, Horiba)による測定データは,簡単にOptiREに取り込めます。 成膜過程でオンライン測定中のブロードバンドモニタや,モノクロモニタのデータを解析することもできます。OptiREのオプション機能を使えば,オンライン中のブロードバンドモニタ(マルチスキャンデータオプション)やモノクロメータ(レスポンスデータオプション)から,次の層の成膜条件を入力できます。.

    OptiLayerは,ブロードバンドモニタで記録されたログファイルをインポートおよび保存できます。 BBM Movie Dataでは,ブロードバンドモニタリングの進行過程を調べるために,ファイルの解析をします。

    OptiREは,カラー測定データベースを提供します。 測定された色座標をターゲットの色座標と比較することができます。

    OptiREは,成膜されたコーティングの測定データに基づいて,U値,g値を計算できます。

    成膜後の光学薄膜の解析は,最新の設計から成膜までを繋ぐ重要な要素です。なぜなら,その解析結果は成膜工程へフィードバックができるからです。

    OptiREは,多層膜コーティングの特性評価用に特別に開発されたさまざまなコーティングモデルとアルゴリズムを提供します。

    ・OptiREの規則的誤差(Systematic Error)解析オプションでは,膜厚の規則的な誤差を解析します。この機能で得られた結果は,修正係数(correction factors)として表示されます。修正係数は,時間モニタリング,水晶モニタリング,間接モニタリングの較正に非常に便利です。

    15

  • ・屈折率補正(Indices Correction)機能は,実際の成膜による屈折率が,設計で使用している屈折率と異なっている場合,その屈折率のズレを材料別に修正することができます。屈折率のズレは,材料別に一定の変化がある場合や,層数とともに直線的変化している場合,あるいは指数関数的に変化している場合が考えられ,いずれかを指定して解析することができます。 屈折率分散の解析結果が疑わしい場合は,解

    析した層の屈折率モデルが特殊であるか,あるいは解析したパラメータがリバース処理の中で見つけられなかった場合と考えられます。

    ・ランダム誤差(Random Errors)機能は,膜厚の不規則なバラツキを見つけ出します。この解析結果は,バラツキの原因が単一の要因に基づいていないズレと考えられます。OptiREでは,数学的アルゴリズムに基づいて信頼できる解析結果を得ることができます。

    ・準ランダムエラー(Quasi-Random Errors)機能 は,規則的誤差(Systematic Errors)とランダム誤差(Random Errors)を組み合わせた仕様になっています。このアルゴリズムでは,各材料の層毎の膜厚誤差を解析します。

    OptiREは,一部あるいは全部の成膜材料に関して,層内の不均質性を調べることができます。

    OptiREの機能は進化しており,屈折率や不均質度だけでなく,膜厚も同時に調べることができます。この機能は,非常に複雑なリバースエンジニアリングのモデルに適用することができます。

    分光測定装置には,多少なりとも不安定性が存在し,較正後でも測定データはドリフトしてしまいます。この影響によるエラーを補正するために,OptiREに特別な自動補正を適用することができます。

    16

  • OptiREのアルゴリズムによって得られた結果は,グラフ形式,およびスプレッドシート形式で表示されます。レポート形式で保存することや,Microsoft Excelに出力することも簡単にできます。

    出力結果には,膜厚,補正屈折率,消衰係数,不均質度,モデルによる成膜測定データの最適化などが含まれています。

    OptiREは,測定データの柔軟な処理が可能です。データの追加や前加工(Preprocess Measurements)機能は,異なるデータ同士の組み合わせ,測定データの変換,データとして不要な部分の削除,データ点数の削減,基板の測定誤差の設定と正規化が行えます。

    COM 自動化

    OptiREは,自動化の最新ソフトウェア技術をサポートしています。これによりOptiREは,いかなる生産制御ソフトウェアの中にも組み込むことができ,オンライン生産装置の中で使用することができます。

    OptiRE関数ルーチンを読み出して,他のプログラムから解析結果を取り込むことができます。この処理をするためにはCOMの自動化技術をサポートしているソフトウェアを使います。

    ・Visual Basic,

    ・Visual Basic for Applications, ・Visual C+, C#, Embarcadero C++, ・Delphi,

    ・LabVIEW. 等の多くのソフトウェアが使えます。

    OptiLayerのパッケージには,制御技術者が生産装置の中にOptiREをリンクするために参考となるようVisual Basic, Delphi,LabViewで記載されたサンプルプログラムを含めています。

    17

  • OptiReOptライブラリ

    OptiReOptを使用すると,オンラインモニタリング機構を有した装置の,リアルタイムでの精巧な成膜制御が可能となります。OptiReOptは成膜工程での膜厚制御に使用します。成膜時の誤差をオンラインで補正することができるようになります。

    OptiReOptは,DLL (Dynamic Link Library)として提供されており,DLLを読み出すことができる環境から使用できます。32ビット版と64ビット版のバージョンがあります。

    DLLを読み出す環境としては,

    ・Microsoft Visual Studio version 6.0 (C+, Visual

    Basic);

    ・Microsoft Visual Studio 2003-2015 (C++, C#, Visual Basic for .NET);

    ・Borland, Embarcadero C+ Builder(any version)

    ・Borland Delphi (version 5.0 and higher),

    Embarcadero Delphi 2007, 2009, 2010, XE, XE2-

    XE10;

    ・LabVIEW versions 5.x - 8.xand later;

    ・Java at MS Windows platforms.

    等です。

    OptiReOptモジュールを読み出すことができるCOMインターフェースを追加すると,より柔軟性が増します。COMインターフェースは,パラメータのチェックを追加できるので,成膜プロセスのソフトウェア開発が簡単になるためです。

    OptiReOptは,ユーザーが使用する測光機,エリプソメータのどんなタイプでも,実際の成膜装置でDLL呼び出せるソフトウェアの中で使用することができます。特にLabViewは,OptiReOptを簡単に使うことができます。なぜなら,LabViewは成膜制御ソフトウェアとして,かなり幅広く使用されているためです。

    OptiReOptのDLL関数は,独自のOptiLayerの数学的ルーチンにアクセスすることができるため,OptiReOptは大変優れた解析結果が得られます。非常に多くの層がある場合でも,成膜終了した層の信頼できる解析を行い,残りの層の再最適化を,成膜を中断することなく高速に行います。

    18

  • 19

    OptiLayer GmbH

    phone: +49(0)89-997-59-603

    web site: www.optilayer.com

    e-mail: [email protected]

    総代理店

    North America and Australia

    “JK Consulting”, Dr. Jennifer Kruschwitz 33 Elmore Road, Rochester, NY 14618, USA fax/phone: (585) 271-8861, cell phone: (585) 370-6539 e-mail: [email protected]

    Europe

    “Langbein Thelen Consulting”, Dr. Irmgard Langbein Hauptstrasse 145a, D-76344, Eggenstein- Leopoldshafen, Germany phone & fax: +49 721 78169215 e-mail: [email protected] phone support: Dr. Stephan Thelen, +41 79 756 32 78

    Israel “DeBell Design”, Dr. Gary DeBell 619 Teresi Lane, Los Altos, CA94024 phone: (650) 948-9480 e-mail: gdebell1 @earthlink.com

    Japan “有限会社ケイワン”, 鬼崎康成 〒444-0806, 愛知県岡崎市緑丘2-3-3 phone 090-8321-7341, fax: 0564-54-5830 e-mail: [email protected]

    web site: www.caywan.com

    China “OPTurn Company Ltd.”, Dr. Honggang Gao R607, Yingshi Building 49-3, Suzhoujie Street, Beijing, 100080 China

    phone: +86 10 6252 7842, +86 10 6252 7843 fax: +86 10 6252 7843 e-mail: [email protected] web site: www.OPTurn.com

    India

    “Fiber Optics Services”, Mr. Pravin Joshi 428, Prestige Industrial Estate, Bawadi Lane, Orlem, Marve Road, Malad (W), Mumbai400 064 India phone: +91 22 28802653, fax: +91 22 28803653 e-mail: [email protected] web site: www.foservice.com

    OptiLayer is also available in Russia “OOO Оптилейер” Moscow, Russia e-mail: [email protected]