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軌間可変装置 フリーゲージトレイン新型車輌(イメージ)

技術開発

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◎フリーゲージトレインの技術開発フリーゲージトレインとは、新幹線(標準軌)が在来線(狭軌)に直通運転することができるよう、車両の車輪幅を軌

間(ゲージ)にあわせて自動的に変換する車両です。フリーゲージトレインは、軌間の異なる路線間を直通運転できるため、乗り換えの手間がなくなるとともに、所要

時間の短縮を図ることができます。

◎安全性向上、環境負荷低減等に関する技術開発

鉄道車両の側面衝突安全性向上のため、過去の衝突事故の整理・解析やモデル実験により、車両構造の強度向上の要点を明確化する研究を推進しています。

◎交通計画支援システム(GRAPE)の開発GRAPE注)は、人口や土地利用状況等を有するGIS

(地理情報システム)に、鉄道輸送量や駅利用者数等の鉄道ネットワーク情報を加えて、一元的に分析・表示ができる交通計画策定を強力に支援するシステムです。鉄道の新整備のみならず、乗り換え円滑化やダイヤ改

正等、様々な鉄道利便性向上方策の評価をビジュアルに示すことができます。注)GRAPE:GIS for Railway Project Evaluation

【車両の衝突安全性向上に関する研究】

車両強度の検討例(試験のイメージ)

外からの力

利便性の評価(等時間到達圏域表示)

博多橋本

技術開発

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2.船舶技術の開発私たちは、船舶技術の研究開発・実用化・普及を促進するため、助成金の交付、債務保証等の支援を行っています。

(1)研究開発助成

満載時の喫水線

ノンバラスト船(空荷)の喫水線従来の船(空荷)の喫水線

▼ノンバラスト船型

▼従来の船型<横断面のイメージ>

テクノスーパーライナー(TSL)

天然ガスハイドレート

超大型浮体式海洋構造物(メガフロート)

環境低負荷型舶用推進プラント

電気推進システム構成例

◎ノンバラスト船の研究開発(平成15年度~平成17年度)バラスト水(タンカーなどが空荷のときに、船を安定させるための重しとして搭載する海水)の排出によってプラ

ンクトンなどの生物が、本来の生息地でない海域で繁殖して問題を引き起こしており、バラスト水を搭載しなくても安全に航行ができる画期的な船舶の研究開発に助成を行いました。

この他、テクノスーパーライナー(TSL)、超大型浮体式海洋構造物(メガフロート)などの研究開発の支援を行いました。また、高度船舶技術の試験研究資金の借り入れにかかわる利子の助成も行っています。

研究開発助成 実用化助成

研究開発・実用化の債務保証

内航船の新技術普及

民間で行われる高度船舶技術の研究開発に対し、助成金を交付しています。

◎天然ガスハイドレート輸送船の研究開発(平成17年度~)

環境負荷が小さく、中東依存度も少ない天然ガスを有効利用するため、採算面で中小ガス田に適した天然ガスハイドレート(天然ガス分子を水分子が取り囲んだ固体物質)輸送船の研究開発に助成を行っています。

天然ガスハイドレート輸送船のイメージ図

技術開発

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新技術の実用化を推進するため、内航海運の効率化、環境負荷低減等に役立つ高度船舶技術の実用化のための設計費等を助成しています。

(2)実用化助成

高度船舶技術の研究開発や実用化に必要な資金の借り入れにかかわる債務の保証を行います。

(3)債務保証

内航船の代替建造を促進し、物流効率化、環境負荷低減等の社会的要請に応えるため、環境にやさしく、経済的な電気推進船(スーパーエコシップフェーズ1:SES1)の普及に取り組んでいます。

鉄道・運輸機構では、船主の経済的負担の軽減や船型開発等の技術支援を行い、SES1の建造を促進しています。

(4)内航船の新技術普及

SES1 第一番船「みやじま丸」 船首尾にある旋回式ポッドプロペラで推進・操船

債務保証

鉄道・運輸機構 貸付機関

資力ある法人 試験研究実施者等

保証

保証委託

保証委託再保証

返済

融資

環境にやさしい船

経済性の高い船

安全性の高い船

船内作業が少ない船

乗り心地のよい船

船型・配置自由度アップ

機器選択自由度アップ

運用システム自由度アップ

在来船

SES1

主機関

配電ユニット

推進ユニット

発電機関

発電ユニット

技術開発

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3.運輸分野における基礎的研究「運輸分野における基礎的研究推進制度」では、交通機関の安全や環境保全、交通サービスの高度化などに寄与する新しい技術の確立を図るため、新規性、独創性にあふれる研究を広く一般から公募し、優れたものについて委託研究(研究期間:原則3ヵ年)を行っています。

交通機関の安全や環境保全の研究

交通サービスの高度化に寄与する新しい技術の確立

新規性、独創性に溢れる研究

普及型粒子数濃度計測装置の外観

基礎的研究推進業務は、国土交通省から運営費交付金の交付を受けて実施しており、外部有識者による「基礎的研究推進委員会」を設置し、募集テーマの選定や制度の運営全般に関する検討を行っています。また、「基礎的研究審査委員会」において、採択候補課題の選考、研究に関する評価(中間評価、事後評価)、研究終了後も継続して行うステップアップ研究の選定などを行っています。

(1)基礎的研究推進業務

国土交通省

運営費交付金

大学、試験研究機関等

課題提案 委託・共同研究

鉄道建設・運輸施設整備支援機構

基礎的研究推進委員会(制度の運営全般、募集分野の選定等)

基礎的研究審査委員会(課題選定、研究評価等)

国土交通省

大学、試験研究機関等

鉄道・運輸機構

基礎的研究推進委員会(制度の運営全般、募集分野の選定等)

基礎的研究審査委員会(課題選定、研究評価等)

以下のさまざまな分野の研究を委託研究等により実施しています。

◎推進動力用高温超電導同期電動機に関する研究(平成16年度~平成18年度)

本研究では、高温超電導線材注)を用い、小型で軽量かつ大出力の船舶推進用高温超電導電動機の開発を目標としています。これにより、エネルギー変換効率の高い電動機が普及し、環境負荷の低減が期待されます。注)高温超電導線材:高温超電導(零下200℃以上で物質の電気抵抗がなくなる現象)のための材料で、従来の電線の130倍以上の送電能力を持つ線材。

(2)運輸分野における基礎的研究の紹介

高温超電高温超電導界磁コ導界磁コイル

電機子電機子

本体

高温超電高温超電導界磁コ導界磁コイル

電機子電機子

本体

高温超電高温超電導界磁コ導界磁コイル

電機子電機子

1)地球環境と共生する交通を目指した技術分野

超電導同期電動機のイメージ図

技術開発

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◎津波災害のプロセスの把握とシミュレーションによる再現に関する研究(平成18年度~平成20年度)

本研究では、大規模な水理模型実験などによる災害発生プロセスの把握、災害再現シミュレーションを用いた動的ハザードマップの作成、それらを地域防災計画に利用する手法の検討を行います。これにより津波災害を一般市民にも視覚的に示し、地域防災に生かすことができます。

2)災害被害の軽減に役立つ技術分野

◎入眠予兆検知着座センサーによる居眠り運転防止技術の開発(平成16年度~平成18年度)

本研究では、運転シートに装着可能な着座センサー注)を開発し、居眠り防止技術につなげることを目標としています。これにより、長時間運転時等で問題となる居眠りによる交通事故低減が期待されます。注)着座センサー:従来から行われてきた動作画像や脳波の計測からは予見できない覚醒時の入眠予兆を脈波や呼吸数といった生体信号のゆらぎのカオス解析により検出します。

3)事故の防止等に役立つ技術分野

◎貨物輸送における積み付け管理システムの高度化に関する基礎的研究(平成16年度~平成18年度)

本研究では、現場作業者の技能を取り入れ、パレットやコンテナへの最適な積み付けを自動的に決定するシステムを開発します。これにより効率的な貨物輸送システムが確立できます。

4)ITの活用、フロンティア開拓等による運輸の高度化に役立つ技術分野

ダブルトーションバータイプの構造(減衰感が強調されたメカニズム)

モールドウレタン

シートベースNET

骨盤サポート

アルミスライダー

後トーションバーユニット共振域高周波振動除振構造

腰椎骨盤サポート

ハイテンパイプフレーム

トーションバーユニット除振構造

災害再現シミュレーション

着座センサー付きシートの構造

積み付け管理システムによる最適化

社会への貢献

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社会への貢献Ⅲ

1.安全・安定性―安全・安定した交通施設の整備を推進します―

(1)安全性の向上

◎列車自動停止装置(ATS)の普及・改善信号の見落としなどによる衝突事故を防止するために、列車を自動的に減速または停止させる装置の設置や改良な

ど、鉄道の安全性の向上を推進しています。

◎鉄道駅の耐震補強今後発生が予測される大規模地震に備え、緊急人員輸

送の拠点等の機能を有する主要な鉄道駅について、耐震補強の整備を推進しています。

補強箇所補強箇所

社会への貢献

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(2)安定性の向上

◎冬季の安定輸送を実現する消雪システム豪雪地帯を通る鉄道の消雪設備として、スプリンクラ

ーで散水し雪をとかす「散水消雪設備」、温水を循環させて雪をとかす「温水パネル融雪設備」、ポイント部の急速除雪を行う「温水ジェット設備」を開発・設置し、冬季の安定輸送に大きく貢献しています。

◎乗り心地の向上と時間短縮を可能にした信号システム新開発の車上主体型信号システム(ATC注))を実用化し、スーパーロングレールとあいまって乗り心地・快適性が

向上するとともに、列車の到達時間および運転時隔の短縮が可能になりました。注)ATC:Automatic Train Control

ブレーキ開始地点 ブレーキ開始地点

続行列車(従来) 続行列車(新) 先行列車

速度信号↑ 停止点情報↑ 停止点

スムーズなブレーキによる乗り心地・快適性の向上

新ATC一段ブレーキ制御

従来ATC多段ブレーキ制御

到達時間短縮

従来ATCと新ATCのブレーキパターンの比較図

スプリンクラー散水消雪設備(上越新幹線)

温水パネル融雪設備(ほくほく線)

温水ジェット設備(東北新幹線)

社会への貢献

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2.環境への取り組み―地球環境にやさしい交通網の整備を推進します―

鉄道・運輸機構では、「環境基本方針」を定めて、環境負荷の低減への取り組みを推進しています。

環境基本方針

◎地球環境にやさしい鉄道・船舶旅客輸送機関のCO2排出原単位(1人を1km運ぶ際のCO2排出量)を比較すると、自家用自動車と比べて、鉄道は

約9分の1のCO2排出量ですみます。また、貨物輸送機関のCO2排出原単位(1トンの荷物を1km運ぶ際のCO2排出量)をみると、営業用トラックと比

べて、鉄道は約8分の1、内航船舶は約4分の1のCO2排出量ですみます。

旅客輸送機関のCO2排出原単位(平成16年度) 貨物輸送機関のCO2排出原単位(平成16年度)

鉄道・運輸機構は、陸上運送、海上運送等の円滑化を図り、国民経済の健全な発展

と国民生活の向上に寄与することを使命とし、地球環境の保全に積極的に取り組み、

豊かで美しい自然環境と調和した未来の交通ネットワークづくりを通じて、社会に貢

献します。

1.鉄道の建設、鉄道事業者、海上運送事業者などによる運輸施設の整備を促進する

ための助成などの支援、運輸技術に関する基礎的研究など事業活動のすべての領

域で環境負荷の低減に努めます。

2.環境保全に関する法令および自主基準を遵守します。

3.地域の環境保全活動に積極的に参加し、地域社会に貢献します。

0 50 100 150 200 250 300 350 400 0 200 400 600 800 1000 1200

自家用乗用車

自家用トラック

営業用トラック

船舶

鉄道

営業用乗用車

バス

航空

鉄道

175 1037

158

39

21

384

53

111

19

(g-CO2/トンキロ)(g-CO2/人キロ)

出典:「運輸・交通と環境2006年版」交通エコロジー・モビリティ財団

社会への貢献

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(1)鉄道の建設・助成および共有船の建造を通じ、地球環境にやさしい交通体系の整備に貢献しています

◎新幹線の整備による環境保全平成17年度までに着工している北海道新幹線(新青森~新函館間)など4線全線が開業することに伴い、航空機、バスおよび自動車から、新幹線に旅客が転移した場合のCO2の排出削減量は、354,000t-CO2/年と推計されます。ちなみにCO2排出削減量の約354,000t-CO2/年と

は、スギの木に換算すると約2,530万本(1年間に1本あたり約14kgのCO2を吸収するものとして推計)、面積にして約275km2(1km2当たり92,000本を植樹したものとして推計)の広さにわたり植樹を行ったのと同等の効果になります。

◎都市鉄道・幹線鉄道の整備による環境保全平成17年度に助成を行った仙台市東西線など14路線全路線が開業した場合、鉄道以外の輸送機関から鉄道への旅客および貨物の転移などから、CO2の排出削減量は、460,800t-CO2/年と推計されます。ちなみに、CO2排出削減量をスギの木に換算すると約3,290万本、面積にして約358km2の広さにわたり植樹を行ったのと同等の効果になります。

◎船舶共有建造業務による環境保全平成17年度は、環境保全活動に役立つ船舶として建造支援を行い、13隻が就航しました。これによるCO2排出削減量は、45,000t-CO2/年と推計されます。このCO2排出削減量はスギの木に換算すると約320万本、面積にして、約35km2の広さにわたり植樹を行ったのと同等の効果になります。

九州新幹線

けいはんな線

NORTH PIONEER

社会への貢献

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(2)環境に配慮した鉄道建設を目指します

◎地球温暖化対策《省エネルギー仕様の促進》鉄道用信号機は電球を光源として使用していましたが、消費電力が従来仕様より約4分の1と少なく、電球交換の必要のない発光ダイオ-ドを使用した信号機を仙台空港線や成田新高速鉄道線に採用しました。これにより、省エネルギー化が推進され、CO2排出量を削減しています。

◎有害物質管理《トンネル掘削土の有害物質管理》東北新幹線八甲田トンネルの掘削発生土には、鉱化変

質岩が多く含まれ、地下水や空気中の酸素と反応して酸性水を発生させるなど、土捨場周辺の環境に悪影響をおよぼす可能性があることから、土の分別、水分・空気との遮断を行い、植生を行うことにより、環境への負荷を低減する取り組みを行っています。

◎生態系への配慮《長大カーブベルトコンベヤ方式による大量土砂運搬システム》東北新幹線八甲田トンネルでは、斜路坑口予定地に近

接する山地に、絶滅危惧1B種に指定されているクマタカの営巣を確認しました。このため、低騒音・低振動・急曲線に対応した新方式の長大カーブベルトコンベヤを開発し、掘削発生土の運搬を行いました。これにより、クマタカの生態系に配慮しつつ、ダンプトラック運搬に比べCO2排出量を大幅に抑制することができ、環境負荷の低減にも寄与しています。

信号機 表示機

社会への貢献

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(3)e‐シップ(CO2低減化船、海洋汚染防止対策船)の建造を促進します

二酸化炭素低減化船および海洋汚染防止対策船といった海洋環境保全に資する船舶(e-シップ)の建造に当たっては、有利な条件の資金を投入して、これら船舶の建造促進に寄与しています。二酸化炭素低減化船は、主機関燃料消費率の低減、推

進効率の改善等により、従来の船舶に比べ、10%以上CO2の排出量を削減しています。海洋汚染防止対策船は、二重船体構造を有し、衝突時

の油流出を防止できるタンカーです。

(4)環境に配慮した研究を支援します

環境保全に役立つ高度船舶技術の研究開発および「地球環境と共生する交通を目指した技術分野」などに関する基礎的研究を推進するために、補助金を交付して支援を行っています。

(5)地域社会へ貢献します

地域社会とのパートナーシップを築き上げていくことが重要と捉え、地域の環境向上に貢献できるよう、各地でさまざまな取り組みを行っています。本社においては、毎年5月30日に「かながわゴミゼロクリーンキャンペーン」への参加として、職員が本社周辺の清掃活動を行っています。

二酸化炭素低減化船

海洋汚染防止対策船

浮体式洋上風力発電システム

社会への貢献

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3.ユニバーサルデザインの推進―人にやさしい交通施設の整備を推進します―

(1)ユニバーサルデザインによる鉄道施設

◎同一ホームでの乗り換え(九州新幹線新八代駅)当面、新幹線の始発駅である新八代駅は、在来線の特急「リレーつばめ」が新幹線の高架線に乗り入れて、新幹線

の「つばめ」と同じホームの対面に停車します。階段の昇り降りをしなくてもよく、乗り換えが楽で、車椅子の乗客などにもやさしい方式です。これまでの方式では乗り換え時間が約10~15分程度かかっていましたが、ホームの向かい側に移るだけの3分に短縮することが可能となりました。

◎バリアフリーに関する受賞実績平成16年度 ●バリアフリー化推進功労者表彰(内閣官房長官表彰)九州新幹線新八代駅におけるバリアフリー整備等

●バリアフリー優秀施設大賞 みなとみらい線の駅平成17年度 ●バリアフリー優秀大賞 つくばエクスプレス

◎誰もが使いやすい駅の実現

使いやすい 移動しやすい わかりやすいどなたにもやさしい 駅を目指して…

安全で移動しやすい空間・設備安全に配慮した「可動式ホーム柵」は、お客様の触車や線路内への転落等を防ぎ、事故を未然に防止する安全設備です。

わかりやすい空間・設備地下空間でも、自然光を思わせる明るい照明設備を設けた快適な「コンコース」。見通しもよく、ホームまで楽に移動できます。

安全で移動しやすい空間・設備見つけやすく、使いやすい「シースルーエレベーター」は、内部で車椅子の回転が可能。階段には身長などに合わせて使い分けられる「2段手すり」を設けました。

快適な空間・設備男女それぞれに簡易多機能トイレを設置。ベビーチェアを備え、車椅子にも対応します。また、洗面台のほかにドレッシングコーナーも設けました。

つくばエクスプレス「研究学園駅」

つくばエクスプレス「秋葉原駅」 みなとみらい線「みなとみらい駅」

つくばエクスプレス「流山おおたかの森駅」

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