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火災時における人命尊重第一の立場により建築基準法では、煙害及び安全避難の確保のため一定の建築物に対して排煙設備(自然排煙方式、機械排煙方式)の設置を義務付ける規定が設けられています。ここでは自然排煙方式について説明します。
●自然排煙方式とは
窓、その他の開口から直接屋外に排出するもので、予備電源が不要であり機構が簡単な方式です。有効な利用法としては、火災室以外の場所で逃げ遅れた人が、その室に侵入してくる煙を希釈し、排出するために使用することなどです。法的には、防煙区画ごとに、有効開口面積の合計が、その防煙区画面積の1/50以上に相当する事が必要です。
●排煙設置義務のある建築物とは(令第126条の2)排煙設備を設置しなければならないものは、次の(1)〜(4)に該当するものです。
(1)下表の特殊建築物で延べ床面積500㎡をこえるもの。
(2) 階数が3以上(地下階数も含む)で延べ床面積500㎡をこえる建築物。(高さ31m以下の居室で、床面積100㎡以内ごとに防煙区画された居室を除く。)
(3) 居室で、天井または壁の上部80cm以内の解放できる部分の面積が、その居室面積の1 / 50未満のもの。(排煙上の無窓居室)
(4) 延べ面積1,000㎡をこえる建築物の居室が、200㎡をこえるもの。(高さ31m以下の部分にある居室で、床面積100㎡以内ごとに防煙区画されたものを除く。)
劇場・映画館などの興業場・公会堂・集会場など病院・ホテル・旅館・下宿・共同住宅・寄宿舎・養老院・児童福祉施設など博物館・美術館・図書館など店舗・展示場・キャバレー・ナイトクラブ・舞踊場・遊技場・公衆浴場・料理店・飲食店など
①②③④
●有効開口面積について排煙口の有効開口面積とは、排煙口とみなされる部分、すなわち、排煙口有効範囲内の排煙口面積をいいます。その面積は、防煙区画ごとに、当該防煙区画面積の1/50以上と規定されています。純開口面積とは排煙口面積ですが、寸法は内法寸法を使用し、中方立等がある場合はその見付寸法を除きかつ、天井面から下方へ80cm以内にある部分の実開口面積となります。開口形式やサッシ周りの納まりにより有効開口面積の計算方法が異なりますので、以下に具体的な計算方法を示します。但し、地域により解釈が異なる場合がありますので、物件毎に各市・区役所の建築指導課に確認願います。
(1)αの取り方と有効開口「建築設備設計・施工上の運用指針 2013年版」(日本建築設備・昇降機センター発行)では、排煙口の形式は主に以下記載された形式とされています。開 閉 形 式回 転 窓内 倒 し 窓外 倒 し 窓ガ ラ リ
回転角α
90°≧α≧45°
45°>α≧0°
有効開口面積 S0
S0=S
S0=α/45°×S
(注)いずれも天井面から下方へ80cm以内にある部分とする。
回転窓
天井
内倒し窓 外倒し窓 ガラリ
α
S
天井
αS
S0
天井
α S
S0
天井
S
α
S0
納まり参考図
サイディングボーダー一覧表
汎用材
内部用フロント
膳板・水切一覧表
アルミ防火戸��(防火設備)
FIX枠
窓
横引き折りたたみ戸
引戸
丁番ドア
フロアヒンジドア
自動ドア
半自動引戸
技術資料
ピボットヒンジドア
技術資料 技術資料技術資料排煙設備について
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天井
床
防煙たれ壁
天井
床
防
煙
壁
50cm以上
H H=80cm
天 井 (屋 根)
建設省告示 第1436号
排煙口の煙に接する部分は、不燃材料とします。
排煙口は、開放装置により開放された場合を除き、常時閉鎖状態とします。また、外気風圧や火災時の圧力により破損しない構造とします。
壁または
(1)排煙口の有効範囲Hは、80㎝以内で かつ防煙たれ壁の下端までである。
・天井高さ3m以上・排煙口設置位置床面から2.1m以上かつ 天井の高さの1 / 2以上・防煙壁の下端より上方に設置
(3)平面的位置 防煙区画を500㎡ごとに区切り、防煙区画の各部から水平距離が30m以下。
(2)Hは80㎝である。
天井面から80㎝以内でかつ防煙たれ壁以内
必ず手動開放装置を設けます。
壁に設ける場合は床面から80㎝~1.5mの高さ
天井吊りの場合は床面から約1.8mの高さ
使用方法を見やすく表示します。
設置位置
形 式
構 造
開放装置
防煙壁 防煙壁の下端以上
有効
有効
防煙壁の下端
H≧3m
2.1m以上 ─以上h2
●自然排煙口の構造基準
外
外
内
内
引き違い片引き
外倒し 内倒し 開き
外 外
外
内 内
内
内外
突出し 横軸回転 たて軸回転 バランス上げ下げ
内外
ガラリ
(天井高3mまでの場合)
開 放 形 式引き違い、片引き上 げ 下 げ開 き縦 軸 回 転横 軸 回 転倒 し突 き 出 しガ ラ リ
回転角(θ゚)
90°≧θ≧0゜
90°≧θ>0゜
k
1
1
1
1
sinθ
sinθ
備 考
45 以゚上開くこと45 以゚上開くこと
図表3-11 開閉形式によるk
すべり出しの場合の上部開口部分はk=1としてよい。
〈参考〉
「建築設備設計・施工上の運用指針 2013年版」では、主な開口形式として示されていますが、他開口形式での有効開口の計算式が「新訂 排煙設備技術基準 1978年版」で記載されています。物件毎に各市・区役所の建築指導課に確認願います。
有効開口面積=k×純開口面積
突き出し窓 すべり出し窓
有効開口Sα α
*90°≧θ≧45°のとき近似的に sinθ≒1 45°≧θ≧0°のとき近似的に sinθ≒ として扱うこと。θ45°
技術資料
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技術資料
ピボットヒンジドア
技術資料 排煙設備について
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天 井 (屋 根)
建設省告示 第1436号
排煙口の煙に接する部分は、不燃材料とします。
排煙口は、開放装置により開放された場合を除き、常時閉鎖状態とします。また、外気風圧や火災時の圧力により破損しない構造とします。
壁または
(1)排煙口の有効範囲Hは、80㎝以内で かつ防煙たれ壁の下端までである。
・天井高さ3m以上・排煙口設置位置床面から2.1m以上かつ 天井の高さの1 / 2以上・防煙壁の下端より上方に設置
(3)平面的位置 防煙区画を500㎡ごとに区切り、防煙区画の各部から水平距離が30m以下。
(2)Hは80㎝である。
天井面から80㎝以内でかつ防煙たれ壁以内
必ず手動開放装置を設けます。
壁に設ける場合は床面から80㎝~1.5mの高さ
天井吊りの場合は床面から約1.8mの高さ
使用方法を見やすく表示します。
設置位置
形 式
構 造
開放装置
防煙壁 防煙壁の下端以上
有効
有効
防煙壁の下端
H≧3m
2.1m以上 ─以上h2
常時つり下げのひも
80cm以上1.5m以下
納まり参考図
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窓
横引き折りたたみ戸
引戸
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技術資料 技術資料排煙設備について
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