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P&L

1 © All Rights Reserved T.Kitamura

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P&L 自己紹介

© All Rights Reserved T.Kitamura 2

氏名: 北 村 友 博 (奈良市在住)

会社: ピークコンサルティンググループ株式会社 代表取締役

経歴: 大手機械部品メーカーにて生産,技術,管理,海外現法システム構築を 担当,理事・情報企画部長を経て,コンサルファームを設立,現在に至る

社外: 1984年 関西情報技術士会(PEAK/IT)を設立 2005年 (社)日本技術士会 副会長(~2009) 2008年 京都地裁専門委員(情報技術),民事調停委員 2011年 関西大学環境都市工学部非常勤講師

資格: 技術士(情報工学部門),ITコーディネータ

所属: 日本技術士会,日本生産管理学会,生産・物流システム研究会

専門: IS運営,ITビジネス改革,生産管理,工場改善,MOT など

著書: 生産管理システム構築のすべて(2010・日本生産管理学会賞) プロコンサルタントのシステム力(2011・共著),他

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P&L 失敗しない生産管理システムの要件

ユーザーも,ベンダーも,生産管理システムの成功は難しいといいます。

なぜ難しいのか,なぜ動かないシステムが生まれるのか,

事例から,そうならないためのポイントを考えます。

生産管理システムが失敗する理由

生産管理システム導入成功事例

失敗しないポイント

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P&L 失敗しない生産管理システムの要件

生産管理システムが失敗する理由

生産管理システム導入成功事例

失敗しないポイント

© All Rights Reserved T.Kitamura 4

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P&L 生産管理システムが失敗する理由

(V) ベンダー

生産管理の知識不足 (生産管理=MRPとの思い込みが強い)

現場を知らない (製品・工程が判らない)

パッケージ+アドオン開発 (ソフト販売だけでは儲からない?)

ウォーターフォール工法で開発する

© All Rights Reserved T.Kitamura 5

(U) ユーザー

システムの目的が不明確 (何をどうするか語れない) ⇒自社の成熟度と合わないシステム要求

生産管理知識が中途半端⇒「当社は特別」という 思い込みが強い

関連部門への配慮不足 (管理系,現場系,技術系)

従来システムの撤去戦略が無い

(S) ソリューション

生産管理ソフトは未成熟 (MRP中心) (MESやPDMを軽視)

カスタマイズ機能が貧弱,アドオンが前提

(P) プロジェクト

要件が曖昧なまま開始 ⇒途中変更が多発 ⇒PJ期間・工数が延長 ⇒見積りオーバー

PJはベンダー任せ (最後で泣きを見る)

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P&L (U)システムの目的が不明確

トップにポリシーがない,従業員が理解していない

⇒目的(ありたい姿)と手段(システム導入)が逆転

⇒いつの間にかシステムの稼働が目的に

だから,今までの仕事を自動化するだけに終わる

⇒費用に見合う効果は得られない

自社の成熟度に合わない過大なシステム要求

⇒完成しても「使いこなせない」

© All Rights Reserved T.Kitamura 6

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P&L

成熟度レベル 現場改善 IT活用度 業務プロセス 経営風土

レベル5 最適化

されている

経営方針に基づいて標準化と改善が“PDCA”で継続している

各レベルで必要な情報が即時把握され意思決定されている

全ての業務連鎖が最適化され適宜修正されてい

環境に応じた経営方針が打ち出され全社に徹底されている

レベル4 管理

されている

作業の標準化が守られ予実に基づく改善がおこなわれている

IT化された生産管理が機能し活用されている

社内外の業務連鎖が構築され管理されている

経営方針や事業計画が全社に伝達され予実管理されている

レベル3 明確なルールが存在する

業務ルールが明確化され改善チームが機能して

いる

生産管理全般にITが導入され

ている

業務連鎖が明確にルール化され

ている

期毎に経営方針の見直しと事業計画が立案・実行されている

レベル2 部分的に実施

されている

部分的な標準化と改善が行われ

ている

業務の一部で個別にITが用いられている

大まかな業務連鎖ルールはあるが一部で非公式な慣習がある

月度ごとの生産目標は伝達され

ている

レベル1 混沌の状態

作業が標準化されておらず改善が見られない

ITインフラが存在せず生産状況が把握できて

いない

業務の情報伝達は組織ごとに途絶している

明確な経営方針や生産目標が存

在しない

生産の成熟度に合ったシステムが必要

© All Rights Reserved T.Kitamura 7

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P&L (U) 生産管理知識が中途半端

きちんと学習した生産管理マンは少ない

「当社は特別」という思い込みが強い

⇒スクラッチ開発を志向⇒システムCQDが悪化

© All Rights Reserved T.Kitamura 8

生産時期 受注生産 見込生産

生産方式 個別生産 ロット生産 連続生産

作業者と工程 セル生産 ライン生産

品種と生産量 多品種少量 中品種中量 少品種多量

設備レイアウト ジョブショップ型 フローショップ型

工程への指示 Push Push/Pull Pull

生産形態は6つの分類の組合せで決まる

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P&L (U) 関連部門への配慮不足

生産管理システム ≒ 製造業のERP

すべての部門に関係する

管理系 ⇒生産管理,購買,会計,労務

現場系 ⇒各製造部門,倉庫,営繕,品保,出荷

技術系 ⇒設計,生産技術,

社外 ⇒顧客(発注),仕入先,外注先,配送業者

全ての部門・機能・情報流が不明確なままだと,

生管だけの部門最適的な要件定義に陥り易い

© All Rights Reserved T.Kitamura 9

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P&L

案件の大半はリニューアル,機能追加,もしくは部分変更

更地からの新規開発より,設計,PMともに難しい

スコープの見極め,インターフェース,情報インフラ,・・・

建設土木プロジェクトと同じ

(U)従来システムの撤去戦略が無い

© All Rights Reserved T.Kitamura 10

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P&L (V) 生産管理の知識不足

生産管理=MRP(資材所要量計画)という思い込み

殆どの製造業はMRPだけでは不十分

生産管理の体系的な知識がない

⇒システムを入れることが目的,生産改善は「蚊帳の外」

顧客の製品・業務・工程・設備が判らない

「現場」へ行かない,現場の声を聞かない

1階(現場)を無視したままの,2階(管理)のシステム

MES(製造実行システム)の重要性が判らない

PDM(製品情報管理)の重要性が判らない

© All Rights Reserved T.Kitamura 11

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P&L (V) ウォーターフォール開発は不向き

仕様決定~外部設計~内部設計~コーディング~テスト, という一連の順序でソフトウェア開発を進める方法

当初の段階で,業務の流れを確定して,画面や動作を定義した外部設計書が必要

一般ユーザーは,外部設計の内容を理解しないまま, 承認せざるを得ない

開発中で,しばしば仕様の変更や追加が発生する

手戻りが発生すると,時間・工数的なロスが大きく,開発 効率が著しく低下する(製造業でいう直行不能)

仕様が不明確,複雑で理解しにくいテーマには不向き

© All Rights Reserved T.Kitamura 12

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P&L (S) 生産管理ソフトが未成熟

© All Rights Reserved T.Kitamura 13 出典:ノークリサーチ生産管理パッケージ調査(2011年度)

他の業務システムに比べてユーザーの満足度が低い (Q)

導入総額は1千万~1億円 (C)

開始~導入~稼働まで6ヶ月から1年 (D)

年商50億以下の製造業におけるシェア

電脳工場

TENSUITE

GLOVIA-C(SMART)

Explanner

SCAW

T-PiCS

GUI-PACK生産管理

CS-MORE

TECHS

その他 (大半がスクラッチ開発)

速い

旨い

安い

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P&L (S) MRP中心,管理系に偏る

2000年代 SCM 〔供給連鎖全体を最適化〕

1990年代 ERP 〔企業全体の経営資源を最適化〕

1980年代 MRPⅡ 〔生産に必要なすべての資源の計算〕

1970年代 MRP 〔生産に必要な部材の所要量の計算〕

資材所要量計画 (MRP)

資材調達 工程計画

生産計画 (MPS)

部品表DB (BOM)

資材在庫

欠点⇒ 生産資源は無限を前提に所要量のみ計算

管理系のシステムに留まり現場系には無力 © All Rights Reserved T.Kitamura

1970年代にO.ワイトらが MRPの原型を作り上げた。 Material Requirement Planning

=資材所要量計画

IBM社のCOPICS (1972年)が原型

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P&L (P) 生産管理パッケージの導入プロセス

ユーザー プロセス

ベンダー プロセス

情報化 企画

要件 定義

ソフト 調査

選定 発注

アドオン 開発 テスト

要件 定義 支援

受注 編成

見積 提案

カスタ マイズ

経営

戦略

Proj. 共同

プロセス

ソフト 導入

総合 テスト

運用

次期 シス テム 企画 要件追加・変更管理

Proj.マネジメント 請求 回収

データ準備・業務変更

営業

企画

フェーズ

計画

フェーズ

開発

フェーズ

運用

フェーズ

生産管理システムはここがポイント

© All Rights Reserved T.Kitamura 15

営業

GOLIVE 運用・保守

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P&L 失敗しない生産管理システムの要件

生産管理システムが失敗する理由

生産管理システム導入成功事例

失敗しないポイント

© All Rights Reserved T.Kitamura 16

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P&L 〔事例①〕機械部品加工業 C社(京都府)

業種業態 医療機器,ロボット用のフレーム加工など の,小ロット・短納期,精密板金加工

生産規模 年商1.5億円(顧客数 約10社)

従業員数 11名

生産管理 受注⇒資材手配⇒生産⇒検査・出荷まで

統合管理するシステムを導入

導入目的 手配洩れ,納期遅れ多発に対して主要 顧客から強い指示があった

導入時期 H25年9月~25年12月

導入効果 ・進捗が見える化でき納期問合せに即答 ・受注データ自動取込みで手配洩れ撲滅

・作業日報はバーコード入力に変更

© All Rights Reserved T.Kitamura 17

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P&L 〔事例〕C社のシステム要件

受注管理

管理部

出荷管理

生産手配

生産実績 (作業日報)

工程作業

得意先

(

U社・他)

見積り

受注

問合せ・変更

出荷・納品

・製番管理による生産 (NC, MCが主体)

・生産投入,納期管理は現場が決定

・管理部で生産の状況を「見える化」したい

購買~生産進捗をバーコードで管理 (手書き日報は採用しない)

・顧客図面が中心,超・短納期

・現場担当者別の顧客対応

・U社(EDI)が主力顧客

・受注の再入力が大変

製造現場 担当者別

© All Rights Reserved T.Kitamura 18

納期問合せに即答

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P&L

製品 マスター

生産進捗表 ガントチャート

図番・製番

目標 ① 受注(EDI)データの自動取込み

〔事例〕C社の生産管理システム

Excel 受注台帳

生産投入 BC入力

バーコード付工程票

出荷指示

納品書

目標 ② 生産進捗のバーコード管理

EDI

Excel

Fax.他

受注データ

マスター登録 新規製品

データ

生産完了 BC入力

(納期が来れば) 受注 生産計画

自動取込み

自動取込み

手入力

出荷

生産依頼

生産実績 ファイル リーダ+PC

資材在庫 ファイル

Excel 資材在庫台帳

資材管理

目標 ③ 資材在庫管理

Excel 管理帳票

© All Rights Reserved T.Kitamura 19

総額 965千円 期間 3ヶ月 機能 受注管理, 資材管理, 工程管理, 出荷管理

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P&L 〔事例〕螺子製造業M社(大阪府)

業種業態 自動車機器用部品,各種螺子の製造

生産規模 大阪・大分・タイに工場,年商15億円

従業員数 130名

生産管理 旧生産販売システムが稼働中だが,工程 計画は指示できない。

導入目的 工程計画を中心に生産管理全般を新シ ステムに代替したい(スケジューラ機能) 。

導入時期 H25年12月~26年3月

導入効果 ・工程指示計画の作成(スケジューラ) ・工程進捗の見える化⇒納期遵守 ・工程品質の把握

© All Rights Reserved T.Kitamura 20

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P&L

リーダ+PC

〔事例〕M社(大阪府)の現状と課題

© All Rights Reserved T.Kitamura 21

自動車(カンバン) 商社(内示⇒確定)

営業 受注⇒手配

⇒LotNo【検認】

生産管理 生産計画(圧造)

生産管理 後工程計画⇒Excel

生産管理 進捗の消込み

現場(検査・出荷) 出荷報告・不良報告

素材手配(発注) 内示(1月,2週前) 納入指示(3日前)

現場(圧造) 移動報告

(発注LTは1~3ヶ月)

納期不正確⇒計画手直し

(バーコード・移動報告/完了報告)

Excel で伝達 人手でExcel更新

人手でシステム更新

・従来システムは工程計画が作成できない

・素材納期が不確定で生産計画が不正確

・後工程計画はExcelで工数が掛かる

営業+技術 引合・見積り

工程マスター登録

基本・材料・ 工程マスター

初回

リピート受注

現場(後工程) 移動報告

営業 出荷指示

圧造開始 を確認後 現品票

取引先(5社)

破線は情報の流れ,実線はモノの流れ/ 旧システム Excel

(バーコード・移動報告/完了報告)

品名・工程別 タクト台帳

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P&L

リーダ+PC

〔事例〕M社(大阪府)のシステム導入後

© All Rights Reserved T.Kitamura 22

自動車(カンバン) 商社(内示⇒確定)

営業・生産管理 受注⇒LotNo

生産管理 生産計画 工程計画

生産管理 進捗の消込み

現場(検査・出荷) 出荷報告・不良報告

素材手配(発注) 内示(1月,2週前) 納入指示(3日前)

現場(全工程) 移動報告

(発注LTは1~3ヶ月)

納期不正確⇒確定後計画立案

(バーコード・移動報告/完了報告)

自動で予実を更新

営業+技術 引合・見積り

工程マスター登録

品名・工程別 工数マスター

初回

営業 出荷指示

(現品票)

取引先(5社)

破線は情報の流れ,実線はモノの流れ/ 旧システム “PDCA”

(バーコード・移動報告/完了報告)

品名・工程別 タクト台帳

・従来システムは販売管理,新 システムは生産管理と住分け。

・素材納期の確定時点で最適な 工程計画を自動作成する。

・生産進捗は従来のPOP機能で 即日,予実更新される。 リピート受注

EDI, PDF, Fax, Mail,

作業指示書 工程機械別

営業 【検認】

総額 950千円 期間 3ヶ月 機能 DIY自作

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P&L 失敗しない生産管理システムの要件

生産管理システムが失敗する理由

生産管理システム導入成功事例

失敗しないポイント

© All Rights Reserved T.Kitamura 23

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P&L

しごとを楽にする方法は?

(1)システム化以前に課題・目的の明確化

生産

管理

顧客

市場

生産

現場 外注

計画や変更はタイムリー

に伝わっているか 受注情報がタイムリーに

生産計画に連動しているか

生産進捗と仕掛在庫をタイ

ムリーに把握しているか

納期トラブルが発生してないか

外注能力を把握しているか 計画や変更はタイムリー

に伝わっているか

部分最適ではなく

全体最適を狙う しごとを楽にする方法は?

© All Rights Reserved T.Kitamura 24

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P&L

仕入先・外注

経営戦略・経営計画

④ 研究・開発・設計

出来高・原価・品質

販売

② 生産

資材倉庫

製品倉庫

品質・原価・納期・在庫・売上・技術・生産性

基幹業務

⑤ 管理

製造業

調達

© All Rights Reserved T.Kitamura

工場コックピット

今の状況を (兆候)

数字の変化で (計数)

(1)生産管理は,まず生産の「見える化」

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P&L

© All Rights Reserved T.Kitamura 26

(2)システム化の体制

生産管理は工場における全業務の「扇の要」,全部門と密接に関連

システム化企画には,全部門の代表者の参画が重要

代表者は全体最適の視点から,建設的な企画案を出す

委員長 〔社長〕

事務局 〔生産管理部〕

製造部 管理部 購買部 技術部 営業部

生産管理システム企画委員会の組織体制例

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P&L

MES(Manufacturing Execution System:製造実行システム) =2階(管理)と1階(現場) を結ぶ仕組み,工程管理

MRPは所要量計算まで,生産資源は無限が前提

工程管理は「現場任せ」だった ⇒MESの登場

1995年頃から欧米で,10年遅れで日本でも注目が高まる

製造システム FA,PLC, POP

(3)生産管理はMESが必要

© All Rights Reserved T.Kitamura 27

何を作るか

生産計画,製作図

どのように作るか

作業指示,作業要領

何を作ったか

生産実績,進捗状況

どのように作ったか

作業報告,不良報告

現場が対応

生産管理システム MRP,ERP

製造実行システム MES

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P&L

自工程

(3)生管指示と現場実績とを伝達

工程,工順,設備配置(ジョブショップ・フローショップ)

設備能力(機械・人)=工数,仕掛品(WIP=Work In Process)

ネック工程(ボトルネック)と手待ち(Idle Time)

© All Rights Reserved T.Kitamura 28

前工程 後工程

工程

機械・人 ワーク

仕掛品

ワーク

仕掛品

搬送 搬送 搬送

工程

機械・人

工程

機械・人

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P&L (3)工程管理(工程・機械・作業者)

生産能力は有限 ⇒設備能力,稼働時間(シフト)が重要

タクトタイム(標準作業時間)

工程・機械の稼働計画とPOP(生産時点情報収集)

© All Rights Reserved T.Kitamura 29

自工程 前工程 後工程

工程

機械・人 ワーク

仕掛品

ワーク

仕掛品 工程

機械・人

工程

機械・人

搬送 搬送 搬送

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P&L

手待ち(アイドルタイム)

(3)スケジューリング(作業指示)

フォワード,バックワード,混合

代替機,重複生産,割込分割生産など

さまざまな制約条件が必要

最適化 ⇒納期遵守,生産量極大,資源極小,・・・

© All Rights Reserved T.Kitamura 30

自工程

前工程

後工程

時間

搬送 搬送 搬送 搬送

A製品加工時間 段取

Z製品 段取

B製品加工

段取

A製品加工時間 段取

B製品加工時間

搬送 搬送 搬送 搬送

A製品加工時間 段取

B製品加工時間 段取

C製品 段取

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P&L (4)生産管理はアジャイル開発が向く

対話を通じて,短期間に,継続的に,

実際に動くソフト上でシステムを開発する

“プロセスやツールより個人との対話を,

包括的なドキュメントより動くソフトウェアを,

契約交渉より顧客との協調を,

計画に従うことより変化への対応を,価値とする”

(アジャイルソフトウェア開発宣言から抜粋)

開発中に頻繁に要件が変わるようなシステムに向く

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P&L (4)アジャイル開発とは

要件

設計

製造

試験

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見直し

見直し

短期間の開発サイクルを繰り返す 必要に応じて成長するシステム

短期間に仕様を「定義しつくす」ことは困難

繰り返すことで仕様は徐々に固まる

仕様は「変化する,成長する」ものと割り切る

優先度の高い要求から順に開発

開発ツールがあればこのサイクルは早まる

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P&L (5)ソフトのカスタマイズとアドオン

カスタマイズ(パラメタ設定)

ユーザーの業務に合わせるためのパッケージに加える調整作業

通常,パラメタ設定でおこなう。

指定できる機能の豊富さ,柔軟性がポイント

良い例:データ項目やロジックの追加・変更・削除など自由度が高い。

悪い例:商品コード桁数指定など,汎用的な指定だけに限定。

すぐに本体を改変しなければならないパッケージは最悪。

アドオン(プログラム開発)

パッケージで実現できない機能をプログラム開発すること。

本体パッケージとのインターフェースが完備しているかどうか。

良い例:アドオン用の簡易言語が付属している場合。

悪い例:汎用言語でプログラム開発・テスト・実装が必要な場合。

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P&L

PCG ピークコンサルティンググループ株式会社

大阪市西区新町1丁目3番12号四ツ橋セントラルビル Tel/Fax. 06-6534-1990 E-Mail : [email protected]

代表取締役 技術士(情報工学) 北 村 友 博

失敗が8割といわれる生産管理システム

動かない,働かないシステムの原因と,

失敗しないためのポイントを,

成功事例からご紹介しました。

製造業およびシステムベンダーSEの皆様の

ご参考になれば幸いです。

ご清聴有難うございました

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